パルコール嬬恋−野地平−浦倉山−愛妻の鐘−パルコール嬬恋(往復コース)下見登山



四阿山関連の登山道を再調査中。今日は嬬恋村のパルコール嬬恋からのルートを登ってみる。昨年まではパルコール嬬恋のゴンドラ“パルキャビン”が動いていたので、いつもゴンドラ山頂駅から楽々に四阿山にご案内していた。今後は、バラギ高原からのルートはこちらがメインになってくる。






  


パルコール嬬恋の広い駐車場に車を止めて、すぐ右にある登山道に入る。




  


最初のうちはゲレンデの横を歩く。10分もすれば、森に入ることになる。




  


ダケカンバが多い二次林。明るい林だが少し単調な森だ。




  


案内看板は、近くで見るとツキノワグマの爪痕の様なものが。そんなに奥山の雰囲気は無いのだが、嬬恋村干俣はそのものが奥山なので、熊撃退スプレーは必須だろう。




  


出発から約40分で野地平に到着。散策したかったが、晴れているうちに上まで行きたいので帰りにぐるっと回ろう。




  


野地平の湿原木道を過ぎても、しばらくは平坦な場所が続く。そして、森に入る。大きなダケカンバが迎えてくれた。




  


痩せた針葉樹林で、足元に見慣れたきのこが。おや、ツガタケに似ているが…。コメツガに足元に生えていた。




  


しばらく登ると、またもやコメツガの根元にさっきのきのこが。間違いない、これはツガタケ。よし、このペースだとツガタケでリュックが満タンになるかもしれない。もらっていくとするか。




  


斜めになった案内看板。ここでも細かな傷が目立っている。これもツキノワグマノものだろう。彼らは看板が人間がつくった物で、使っている目印だと解かっているのでこうやっていたずらするのだ。




  


亜高山帯針葉樹林を進む。足元の苔にアシナガイグチ(オニイグチ科キクバナイグチ属)が。どちらかというとシイ・カシ林に生えるキノコのようなので、きのこの世界には植物のようにあまり垂直分布は関係なさそうだ。




  


こいつはヤニタケ(サルノコシカケ科ヤニタケ属)らしい。図鑑で見る裏面は白っぽいはずだが、少し古いのか、もしくはこちらは針葉樹型なのか…とりあえず、食用らしいので試しに持って帰ろう。




  


ようやく浦倉山山頂。写真を撮りながらだったので、2時間半程かかってしまった。これまでの3つの四阿山へのルートからすると、こちらの方が緩やかなはずだが…やはり5日連続の登山は少々きつかったかな?
そして、浦倉山山頂から北アルプス方面の眺めを見たかったのだが、残念ながら高木が邪魔をして見ることができない。ガーン。冬に北アルプスに下りる夕日観賞ツアーをしたいので、どこかポイントを探さなきゃ!




  


ここから少し下って、愛妻の鐘に。雲も出てきたし、今日はここで折り返すことにしよう。




  


ワオ、ツキノワグマのウンチ。野イチゴの種の様なものがたくさん見える。さて、帰るとしますか。




  


アワタケ(イグチ科アワタケ属)を発見。あまり大きなきのこではないが、味見くらいはできそうな量。いただきましょう。コメツガの大木さん、森の霊気をありがとござんした。




  


先ほどの針葉樹林に戻ってきた。ここで、ツガタケの下を少し掘ってみた。ここは登山道脇ということもあり、地面も固く、A0層は浅いようだ。3〜4cm程の深さに菌糸は伸びているようだ。どうも、放射性物質はこの深さの辺りで留まっているそうなのだ…


何はともあれ、ツガタケを3個ゲットした。これで合計4個。あれ?そういえばツガタケでリュックいっぱいになっているはずなのに…。よし、ちょいとこの林を探ってみよう。




  


入ってみると、この林床に笹が無い針葉樹林はそう広くは無く、数分で見回れてしまった。ところがシラビソの根元に万座のウラジロモミ林でみたタイプと似たツガタケを発見。しかし、先ほどのコメツガの下に生えているツガタケとは少し違う。こちらはニセアブラシメジの様な明るい色で乾いているように見える。コメツガタイプは傘に滑りがある様に見え、さらに傘に鱗片の様に見えるささくれ模様がわずかにある。私の知る限りでは嬬恋のツガタケには、モミ型とツガ型があるようだ。




  


そして、何やら怪しいきのこが群生。採取してみると、これも、万座のウラジロモミ林にある紫色の不明フウセンタケと同じだ。この、嬬恋村のモミ属林に出る紫色の謎きのこをなんとか種同定したいのだが…




  


すぐには解らなかったクロチチタケ(ベニタケ科チチタケ属)。食べられるらしいが、この時点では解からなかったので採取せず。残念でした。
さて、野地平に帰ってきました。湿原歩道をぐるっと回ってみます。




  


ところが、花の時期はほとんど終わりの様子。もう9月だし、まあ当然ですね。万座で栽培を試みたがウサギにやられて全滅した苦い思い出のトモエシオガマ。この花ももう終わりの時期です。

エゾリンドウとアキノキリンソウはまだまだこれから。9月中旬まで咲いてくれるかな?




  


ミズナラのトンネルを抜けて、下山。お疲れさまでした。


さて、いよいよ野生きのこモードに成らざるを得なくなりました。帰りがけに○○神社でカワリハツ(ベニタケ科ベニタケ属)をゲットして、家に帰りました。