四阿山スノーシュー(+浦倉山、野地平)



日本百名山四阿山へは、パルコール嬬恋スキー場のゴンドラを使うと山頂に楽々にたどり着けます。しかし、山頂付近の尾根道は登りも両側も急崖になっているので、冬期に安全にスノーシュートレッキングができるかどうか、確かめに行ってきました。
(※個人的な記録を兼ねた長い記事になります。読む際はご注意ください。)




  


関東最長3,200mのゴンドラ「パルキャビン」の利用料金は片道1,100円です。




  


ゴンドラ内で偶然お会いした長野原町の富沢様から、本白根山空釜のスノーシューも良いとアドバイスをいただいました。標高2,050mのゴンドラ山頂駅付近には愛妻の鐘が設置されています。




  


ここから一段上のプレストコースに向かい、右手の森に入って行きます。




    


昨日スノーシューで歩いた跡と、スキーで登った跡があり、それを辿って亜高山帯針葉樹林の中を進みます。このような看板が見えていますので、積雪はこの辺りでは150cm無い程です。







木々の合間から北アルプスの北部の山々が顔を出しています。




  


一度、急斜面になり、ジグザグに登って行きます。







振り返って後ろの風景です。ここは夏でも景色が良いところです。




  


その先の鬱蒼とした針葉樹林帯では、西側の風景を覗くことができます。根子岳のここからの姿もいいものです。猫の背は丸くではなく、伸ばしている姿になっています。







お昼に近づき、北アルプスも霞んできました。




  


そして徐々に、四阿山山頂付近が見えてきます。この写真に映っているピークは真の四阿山山頂ではありません。快晴の日はどう見えるのか知りたいです。あの急崖がどの位危険なのかを調べに来ました。




  


並木道のようにうまく配置された大きな針葉樹の通りを抜けると、また見晴しが良くなり、看板が現れます。先に進んだ足跡はここを左ではなく、右に進んでいます。跡をたどることにしました。




  


この位の斜面をこの位の角度で登って行きます。今年は雪が少ないはずですが、そんな年でも雪の重みによっての枝折れがありました。




  


左上が明るくなってきたら、直登します。そうすると尾根道に出ます。




  


この尾根から左の方、別の尾根に眼をやると、的岩の様な細長い大岩が見えました。もちろん的岩でも、あるいは鬼岩でもありませんが、同様に地下の割れ目を水平に移動したマグマが固まってできたものでしょう。山頂から放射状に伸びています。専門用語では放射ダイクといいます。
そしていよいよ、最も急な崖を登ります。







この狭い尾根の両端は切り立っています。特に左側に滑落すると面倒です。脚を取られるスノーシューを脱ぎ、アイゼンに履き替える必要があります。




  


四阿山山頂手前の尾根道です。進んで行くと、もう一つ、本当の山頂が現れます。







この眺め、日本百名山の冠に相応しいものです。







手前で少し登りがありますが、先ほどの様な急斜面ではありません。







四阿山山頂に到着しました。こちらは信州祠です。







上州祠は雪で埋まっていました。上州祠からの四阿山山頂・信州祠の写真です。




  


さて、下ることにします。この素晴らしい景色の中、雲上散歩を楽しみます。雲が少し引いて根子岳ピラミッドの向こうに北アルプスが一瞬見えました。




  


急崖手前の風景と左側の米子方面の風景です。







この下り、慎重に進めばそう危険ではありませんが、悪天候の時など、どう安全に下ろすかを検討する必要があります。







下山時の草津白根山方面の眺めです。







針葉樹の巨木並木を通ります。




  


パルコール嬬恋スキー場のプレストコースに出ました。ゴンドラ山頂駅方面に進み、看板を左に曲がり浦倉山へと進みます。




  


森の中を少し登ると、北アルプスを見られるポイントに出ます。







午後1:00をまわり、山も霞んできました。




  


雰囲気の良い極相林を登り、開けたところで振り返ると、




  


四阿山の山頂を望めるところがあります。浦倉山山頂までは分岐点から30分位で来られます。特に景色が優れている訳ではありませんので、少し休憩し、次の野地平に進みます。




  


とりあえず、草津白根山方面に降り進むことにしました。呑気にノウサギの足跡を観察したり、




  


下枝が雪につかまり引っ張られている姿を観察したり、枯死木の枝ぶりに感心したりしていましたが、







突然現れた急崖にビックリです。なんと、野地平の手前にこんな場所があるとは。先に進めません。







旺文社の地図で地形を確認すると、なるほど、かなり斜面を右に進んできたつもりですが、もっと右に進むべきだったようです。ここは新川源流の急崖です。しかし、左の峰を下り進んでも野地平の奥に出られそうですが、もう午後2時を回っていますので、やはり正攻法の右の峰を進むことにしました。




  


最初のうちは崖の上を右上に進めましたが、そのうちどうにも登れなくなり、崖を横断することにしました。思っていたよりも案外、危険でもなく渡ることができました。







立ち枯れの木、コメツガの大木、ダケカンバの大木です。




  


ダケカンバの一斉林があったり、針葉樹の森があったりします。




  


最後に深い針葉樹林があって、そこを越えると景色が一変しました。







野地平にかなり近い場所ですが、同じ景色がしばらく続くので飽きてきました。この辺りから、右の森に入って見ることにしました。




  


ちょっとした小さな沢を越えると、また同じような景色が。野地平は昔からよく遭難者が出るところですが、その理由は進んでも進んでも似たような景色が続くことにあります。




  


さらに進むと、急崖があり、ダケカンバの一斉林になっています。ようやくコースに変化が出ました。




  


最後には野地平・浦倉山登山道を見つけることができ、登山道を下りてきました。ストローブマツの林を抜けて、パルコール嬬恋スキー場のモデラートコースに出ます。ここでは、ビニール袋などを尻に敷き、滑って降りたいところです。




今回は私一人でしたので、(1)四阿山スノーシュートレッキング(2)浦倉山と野地平スノーシューダウンヒル の2コースをいっぺんに下見しましたが、上級者でないとそれはお止めになった方がいいでしょう。四阿山に上ったら、足腰は結構疲れているはずですので、お帰りはゴンドラをお使いになるのがベストです。もちろん、ご希望でしたら今日のコースを全てご案内いたします。




(1)四阿山スノーシュートレッキング
(2)浦倉山と野地平スノーシューダウンヒル

どちらもゴンドラ営業終了まではご案内が可能です。
もし宜しければ、エコツアープロにご案内させてくださいませ。


四阿山スノーシュートレッキング
http://ecotourism.or.jp/snowshoe/baragi_azumaya01/index.html


浦倉山と野地平スノーシューダウンヒル
http://ecotourism.or.jp/snowshoe/baragi_urakura01/index.html




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