初詣は熊野皇大神社へ






軽井沢の碓氷峠にある熊野皇大神社に初詣に行ってきました。ここは不思議な神社で、社の中央で長野県と群馬県に別れています。長野県側では熊野皇大と名前が付きますが、群馬県側では熊野神社として、皇大は付いていません。不思議ですね。Wikipediaで調べてみると…

かつては長倉神社熊野宮または長倉山熊野大権現と称したが、社地が信濃・上野の境界となり上野国も入ったため熊野宮と名称が短くなった。また碓氷神社、熊野大権現とも呼ばれたが、1868年(慶応4年)に熊野皇大神社に改称したという。

第二次世界大戦後に宗教法人法が制定された際、都道府県ごとに宗教法人の登記がされることになったため、ひとつの神社でありながら県境を挟んで、長野県側が熊野皇大神社群馬県側が熊野神社という別々の宗教法人となった。そのため、一つの神社だが、宮司社務所、賽銭箱、お守り、ご祈祷は別々である。


な〜るほど、そういうことだったのですか。両社はWEBサイトも別になっています。


長野県 熊野皇大神社
http://www.geocities.jp/kumanokoutai/


群馬県 熊野神社
http://www.geocities.jp/kumanogonngenn/


前置きが長いですが、熊野皇大神社の由緒を

神社に伝えられている由緒記また、古事記 日本書紀によると、日本武尊ヤマトタケルノミコト)が碓氷嶺に登った際、急に濃霧で進めなくなった。そのとき一羽の八咫烏(ヤタガラス)が現れ、紀州熊野の梛木(ナギ)の葉をくわえ、落としながら先導し、それについて行き山頂まで登ることが出来た。日本武尊碓氷峠の山頂から遠くの海を眺め、相模灘で荒波を静める為に海中に身を投じた最愛の妻、弟橘姫(オトタチバナナヒメ)を偲び「吾嬬者耶(アヅマハヤ)」「ああ、いとしき我が妻よ」と三嘆したと伝えられている。この事から、この山を「長く悲しんだ山」と言うようになり、それがにごり長倉山になり 軽井沢では、[長倉]の地名が多い。また日本武尊にちなんだ地名として[霧積][吾妻][嬬恋]もある。日本武尊はこの八咫烏の導きを熊野神霊の御加護によると考え、ここに熊野三社を祀った。人皇十二代景行天皇の御代に勧請した。


なるほど、長倉や霧積も日本武尊に関連しているとは。これは同様に「吾嬬者耶」と嘆いたとしている鳥居峠は分が悪いですね。




  


さすがは由緒ある神社、初詣は大勢の参拝者が並んでいました。境内の最初にある狛犬は、もうかなり風化していましたが、それでもとても愛嬌のある顔です。




  


階段を上ったところの大きな門は随神門というそうです。左側に新年のあいさつの貼り紙がありましたが、長野県側をアピールするのは失敗だったように思います。




  


随神門には、左大臣がいますが、右目がおかしい…少し怖いです。第65代横綱貴乃花関に似ていませんか?




  


随神門をくぐると、正面に本宮があります。ここにはお賽銭も二つ並んでいて、左側が長野県、右側が群馬県になっています。この長蛇の列は左側の長野県側に並んでいました。私は長野県側の熊野皇大神社にお参りした後、群馬県側の熊野神社にもお参りしました。
参拝が済むと、何かお守りが欲しくなりました。群馬県のお店を覗いてみます。




  


左は「生命の護り笛」。この笛を購入した100歳のおばあちゃんが、阪神淡路大震災に見舞われ、瓦礫の中に閉じ込められてしまったが、この笛を吹いていたおかげで救助隊に助けられたそうです。その後、3年間お参りに来て、103歳で亡くなったそうです。
いろいろなお守りがありましたが、私はこの八咫烏(ヤタガラス)のお守りに決めました。愛嬌のある顔です。




  


長野県側の境内には、樹齢850年のシナノキがあり、ご神木となっていますが、そのシナノキのお守りがしなの木守です。ところが、群馬県側も負けていません。イチイの木をご神木に見立て、木霊守というお守りを販売しています。







そして、これがそのシナノキシナノキは信州の山にはたくさん生えています。樹皮は繊維にして着物や縄にし(シナ織り)、内部は軟らかく加工しやすいので割り箸等に使われたそうです。また、信濃国古事記には科野国と記されていて、しなのの国の語源となっている樹種です。




  


シナノキを一周すると1年長生きするといわれています。もう一周すると願い事が叶うそうです。何も無い私ですが、それでも私は、この世で欲しいものはもうあまりありません。ただ、あらゆる世話になっている妻の健康と心の安泰を願いました。世界で一つ選ぶとしたら、それより勝るものはありません




  


シナノキの横に小さな神社がいくつか見えたので近寄ってみると、一つ目は山神社でした。これはエコツアーガイドの私にとってとても大切な神社。お参りして、




  


一番奥にあったのは、八咫烏社。太陽の化身、八咫烏様の神社。これもお参りして、真ん中は荒神社とあります。これは一体…よく解らなかったのですが、新しい事業を生み出していく際には自らの荒ぶる精神を高揚させなくてはならない時もあることでしょう。その時に冷静にコントロールができますように…とお願いしました。




  


今年の厄年の一覧が表示されていました。私は昭和46年生まれ。本厄です。あまり気にしませんが…。
日本武尊の「吾嬬者耶」詠嘆の地の碑を妻に紹介して、熊野皇大神社を後にしました。




  


その後、温かいものを飲むことになり、どういう訳か道を間違えて軽井沢ではカフェに寄れなく、中軽井沢のハルニレテラスへ。丸山コーヒーでコーヒーとケーキを注文。







今日、熊野皇大神社で購入した二つの八咫烏群馬県のはブリキ製、長野県のは木製です。今年、私がやっていこうとすることは、群馬県と長野県をまたにかけたエコツアーガイド活動です。二県を自在に往来し、また二県が手と手を取り合えるための活動をしたいと思っています。ですから、両県を護る別々の八咫烏さまが、いつも仲良く一緒に過ごしている…そんなお守りにしました。





P.S. 丸山コーヒーのカフェ・プレスはデザインも良く、気にいりました。野外で使えるかと思ってしばらく立ち止まり考え込んでしまいました。職業病ってやつですね。




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