志賀高原がっちり下見、〔自然探勝コース〕長池〜上ノ小池〜三角池〜田ノ原湿原〜木戸池(おまけあり)



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〔自然探勝コース〕蓮池〜〔信州大学志賀自然教育園〕〜木場の広場〜クロべの巨木まで http://d.hatena.ne.jp/akagi39/20120926/1354964439#tb


〔信州大学志賀自然教育園〕クロベの巨木〜展望台〜ふたご岩〜岩上の木道〜まが玉の丘〜たこ松〜長池 http://d.hatena.ne.jp/akagi39/20120926/1354966308




信州大学志賀自然教育園を一回りして、自然探勝コースへと戻ります。まずは長池から木戸池を目指して歩きます。




  


長池からは歩道の幅が広くなります。観光客用の整備ができているようです。




  


隣接して「上の小池」があります。

上の小池
標高1,570m、深さ4.9m、PH4.9腐植栄養型湖沼で池畔にはシュレーゲルアオガエルの卵塊が見られます。周辺には古い街道沿いにあったため針葉樹が伐採され、シラカンバやダケカンバ等の二次林が生育しています。





この辺の歩道沿いでも、亜高山帯針葉樹林の雰囲気は味わえます。初心者には、こういう森からご案内したいですね。




  


このあとに湿原があり、ミズバショウの跡がありました。花期は5月中頃かと思います。




    


岩に何とかしてへばりついて生き延びる高山の針葉樹。岩陰にはヒカリゴケが見つかります。




  


少し長い階段を登って降りると、素敵な休憩場所がありました。







ご覧下さい。この、とっておきのベンチ。こんなにいい場所なのに、国道からそんなに遠くありません。志賀草津高原ルート(R292)は、本当にとんでもないところに道を作ったのだなあと感心します。絶対ここでランチを取りたいです。




  


三角池の看板には、

三角池
標高1,630m、深さ8.5m、透明度7m、PH4.4の腐植栄養型湖沼で、酸性度が高いため水中生物は少ない。周囲は亜高山帯に属する樹林に被われ、池畔は浅根性で、日当たりを好むクロベ・アズマシャクナゲの群落が繁茂しています。


とありましたが、木道からは、魚が泳く姿が結構見られました。看板には環境庁とありましたから、ここ10年くらいで水質が変わったのでしょうか?




  


いったん国道を横断し、長い階段を登ります。




  


登った先にベンチがあり、20人くらいは座れますが、景色も良くないのでここは素通りポイントです。降り進むと田ノ原湿原が見えてきます。




  

長野県天然記念物 田ノ原湿原                 指定 昭和四十八年三月十二日
                面積 約七.九ヘクタール
 この湿原は標高1,610mに位置し、旧志賀湖の湖底に発達した高原湿原である。
 ここには、顕花植物のヒオウギアヤメ・ヒメシャクナゲミカヅキグサ・ミズバショウワタスゲツルコケモモイワショウブ・ウメバチソウ・コバノトンボソウ・コバギボウシなどが、モウセンゴケと共にある。
 また、ミズゴケ類には、アカミズゴケ・アオモリミズゴケ・ムラサキミズゴケ・ワタミズゴケなどが厚い泥炭層の上に生育している。
 動物では、カオジロトンボやクロサンショウウオも生育し、周辺の樹林にはホシガラス・ウソ・メボソなどが生育している。
 注 意
一、湿原内へ立ち入らないこと。
一、植物・動物・土石類を採取しないこと。





初秋の田ノ原湿原。まもなくクサモミジで紅葉に染まることでしょう。




  


おっ、湿原中央のベンチにモデル様が。前後で撮らせていただきました。




  


田ノ原湿原の後は、どういう訳かかなり歩道が荒れていました。森林の中ではなく草原地帯なので、雨粒がモロに地表に当たるのでしょう。樹木が緩衝の役割をしません。




  


坂を降りると、木戸池です。

木戸池
標高1,620m、深さ6m、透明度4m、PH6.5の貧栄養型湖沼で酸性度が低いため、フナ、ワカサギ、ニジマス等が放養されています。大沼池、蓮池付近の湿地帯、三角池、田ノ原、平床原と共に、旧志賀湖のなごりとされています。


  


隣接してあるのは、木戸池温泉ホテル。10年以上前、熱心な支配人さんと話をしたことがあります。志賀高原の登山コース宣伝開拓に大いに尽力されたお方でした。




  


公衆トイレもあるので、お客様も安心してお連れできます。さて、ボヤボヤしていて路線バスが行ってしまったので、国道を歩いて戻ります。国道から見た田ノ平湿原。




  


久しぶりに長池信州大学自然教育園・資料館に来てみると、食べ物屋さんの暖簾のようなものが下がっていました。剥製がいっぱいです。




  


雷鳥の剥製もあり、え!と思いましたが、ここにあるのは、なにも志賀高原の動物だけではないようです。私にとっては、この志賀高原の噴火史イラストが何よりでした。


今日歩いた感じだと、志賀山が噴火した時の溶岩流はとてつもないものだと感じましたし、イラストでもとても大きな溶岩流に見えます。しかし、群馬県の火山学者・早川由紀夫氏の試算では、1万年前にあった志賀山溶岩ドームとおたの申す平溶岩流の噴火マグニチュードは4.6で、230年前の鬼押出し溶岩流のM4.5とそう変わらないそうです。ところが37万年前に今の草津白根山の土台をつくった太子火砕流はM6.6です。とてつもない大噴火だったのでしょうね。




  


長池の公衆トイレから、大沼池に向かう「清水新道」というのがあります。道が出来たての頃、歩いてみて、好印象だったので、行ってみることにしました。




  


森を抜けると、ジャイアントスキー場です。ゲレンデの中を降りて行って、




  


清水新道に入りました…が、道は藪でわかりづらい、そして狭くて見晴らしもよくありません。今日いままで歩いてきた道が良すぎたこともあり、ここはお客様をご案内したくなる程の意欲が湧いてきません。引き返すことにしました。




  


長池に戻り、国道を渡って、階段を下り進むと、朝は来れなかった「下の小池」です。

下の小池
標高1,610m、最大水深3m、PH4.6、志賀高原で最も代表的な高層湿原の池である。
池中に生育するミツガシワ(リンドウ科)は北方系冷水適応植物として知られている。
またイモリが住みシュレーゲルアオガエルが産卵する。


  


進んでいくと、朝の往路とは全く違う道に出ました。先程は、左の建物の脇を通ってきたのですが…そして、路地裏(山で言うのもなんですが)のような道に入ります。




  


すると、朝通った馬場のようなコースに出て、すぐにまた離れます。裏道裏道へと進むようなイメージでした。




  


そして、朝、コースを間違えた最初のあたりに来ましたが、下の整備されたゲレンデの馬場ではなくて、この一段高いところにある荒れた道が本来の登山道だったなんて、誰が解かるでしょうか!このコース、体力的には初心者コースですが、初めての人は絶対に迷います。お気を付けください。


帰りに、横手山スカイレーター乗り場のアイスクリームでクールダウン。これから、望雲の女将さんと打ち合わせです。よっしゃ、今日ももう一息、ガンバ!




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