小川理科研究所「サイエンススペシャルツアー」ご一行様をご案内



理科の塾を経営されている小川先生より、子供達に自然の恵や素晴らしさを再認識させ、自然との関係をより深く強いものにさせるための自然学習エコツアーのご依頼をいただきました。「サイエンススペシャルツアー」という合宿タイトルだそうです。理科の塾生の子供達なので、科学の目はバッチリです。森林生態系の飲み込みが早く、これはやりがいがあります。


…では、せっかくなので、いつもは聞くことができない(であろう)、変わった話を聞かせながらご案内することにいたしましょう。





木が倒れてしまったら、普通はどうなる?生き残れないよね。でも、この木は立派に生き残っている。元々の根幹がダメになったとしても、枝を堅実にコツコツと努力して大きくすることができたのかな、それとも元々、倒れてもただでは死なないしぶとさを持っていたから、枝にエネルギーを送り込むことができて枝が幹のようになったのかな。この木は生命力、生きる力の象徴だよ。力をもらうといいよ。



  


方位磁石を使ってみたり、雲上の丘から30万年前の噴火当時のことを感じてみたり。



    


ヒカリゴケの仕組みについて考えたり、香水のような匂いがする草もあったね。


今日はピンク色の花(ヤナギラン)が一面に咲いているけど、先々週位は紫色(アヤメ)、その前はオレンジ(レンゲツツジ)だった。再来週にはきっと黄色(アキノキリンソウ)一色になっていることだろう。


どうして、そうやって、花々は時期をずらして咲いているんだと思う?世界は弱肉強食のルールで弱いものが淘汰され強いものが生き残った結果、目に見えている風景が出来上がった、という考え方もあるが、決してそれだけではない、いや、実際にはそうではない。全ての生き物は、全員一致団結して、身の回りの環境を美しくしようと思った。鮮やかで、華やかな地球にしようとした。だからこんなに多種多様に進化し、植物も動物も同じく美しきに惹かれ、お洒落に身を包むようになった。そうでなくては生き残れなかったんだ。だから、絶滅した生き物のことを考えてごらん。その仲良しの和に入れていたと思うかい?



  


ベニヒカゲが汗を舐めにやってきます。みーんなが手を出していても、とまったのはあなただけだね。科学が全てだったら、みんなに等しくとまるはずだね。この蝶は、あなたのことが大好きなんだよ。自然は、科学だけでは説明できないことばかりなんだよ。



  


鏡池で記念撮影。湿原は当分、ヤナギランの天下になりそうな気配です。



  


あ、私の手にもベニヒカゲが来ちゃいました。あなたにあげます。



  


ヤッホー比べをして、お名残惜しいですが、美しい湿原を出ることにしました。



  


昼食をとってからは、草原を渡って天然林へと入って行きます。亜高山帯針葉樹極相林、独特の雰囲気があります。





「あ、象さん。」


ヾ(*ΦωΦ)ノ そう、その感覚が出るのを待っていました。そうやって、思いついたまま、感じたままにとらえてごらん。きっと、樹木はそう感じて欲しいから、その形に落ち着いているんだよ。



  


さらに森の深部へと入ってゆきます。深山の霊気がただよいます。





コメツガの巨木の前で、パシャリ。今日のコースの中で、みんなに一番、合わせたかった木、この森の親分だよ。



  


胃袋みたいな樹木の幹、倒木更新を見学しました。





濃厚な針葉樹天然林の香りをいっぱい浴びました。もののけの森よ、さようなら。またいつか来ますからね。



    



「サイエンススペシャルツアー」ご一行様を見送って、私は駐車場へ戻りました。大自然の営みを美しく多様に見せてくれた「もののけの森」さん、今日もありがとうございました、感謝しています。






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