旧六合村でのものづくり体験を考える −こんこん草履、平草履、松ぼっくり細工、メンパ?−
「ものづくり伝道師 浅間・吾妻塾」の素材を探して中之条町六合地区へ。ここでのモノづくりといえば、やはり「こんこん草履」抜きには語れません。
しかし、「ねどふみの里」という体験工房にお問い合わせしたところ、なんと冬期は休業で対応できないとのこと。これは困りましたが、いろいろと調べていくうちに、他にもこんこん草履づくり体験を提供しているところがありました。それが六合村ふるさと活性化センター「よってがねえ館」です。
よってがねえ館も、冬期は休業するのですが、どうやら冬でも毎週水曜日は皆さんでこんこん草履を編むためにここに集まるのだそうです。では、その水曜日に実施させてください!世話人の山本ウラさん、快く引き受けてくださいました。ありがとうございます!
なぜ六合村では普通の藁草履ではなく、藁を布で包んだ草履になったのでしょう?布でくるんだ草履は、
- あったかい
- 丈夫
- 藁が落ちない(家の中でゴミが落ちない)
- 柄が楽しめる
- 肌触りもいい
- 藁のままだとバラバラになるが、布で包むとまとまっているので仕事が早い
などの利点があります。
ここまでさんざん「こんこん草履」づくり体験と書いてきましたが、実はこんこん草履は初めてだと丸一日はかかってしまいます。今回は、半日の体験でお願いするので、「平草履」になります。平草履なら、小学校高学年くらいからでも指導の仕方によっては2〜3時間でつくれそうです。
さて、民話の里・六合村には他にも何かモノづくりがありそうです。山本さんにいろいろとインタビューしていくうち、個人的につくっている「松ぼっくり細工」を見せてくださいました。
なんすかこれ!超かわいい!(*бωб*)
キュートなおめめはフジの種です。
昔、滝見ドライブインに勤務していた頃、同僚たちと考案したのがこの松ぼっくり細工だそうです。松ぼっくりは材料としては大きいと思うのですが、よく見るとワイヤーで松ぼっくり同士を縛っています。招き猫を作るのは大変で、ウラさんでも一日がかり。そして大量の松ぼっくりが必要。あー来年のものづくり塾でやりたいなあ、どうしようかなあ…
ウラさんの特技をいろいろとお伺いしているうちに、特技の手作りコンニャクまでご馳走になってしまいました。ウラさんの手作りコンニャクは市販のものと比べてビニール感がなく、舌触りがよくて味がしみこんでいました。ウマい!
その後、ご近所でメンパ(曲げわっぱ)作りを行っている山本みきお様をご紹介いただき、訪ねさせていただきました。
昔はメンパもある程度注文があったそうですが、今はもうさっぱりで、山本みきお様は六合村でもう唯一、メンパ作りをしている人なのだそうです。そして製造工程を聞いて驚きました。とても時間がかるのです。一週間なんてもんじゃありません。
そしてこの刃物。特別な形状に作ってあり、付近では鍛冶職人がいないので沼田まで行って職人と相談して作っていらっしゃるそうです。たくさんあるわけでもなく、一度に数人しか指導することができません。…体験物としては、メンパは難しそうですね。
帰り道、道の駅六合に立ち寄ってみました。山本ウラさんの招き猫が置いてあって、観光客の方が「やん、カワイー」とか言っていました。やりましたね、ウラさん!
山本みきお様のメンパもあります。おや、何か変わった飾り物がありますね。うーんこれはまたいつか作成者にアポイントして伺わねば…