旧六合村、中之条町入山和光原地区の おんべいや と筒粥神事(つつがゆしんじ)



六合村中之条町入山引沼地区で群馬県最大級の「おんべいや」を体験した後は、同じく入山、和光原地区の「筒粥神事」を体験参加させていただきました。





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和光原は、野反湖に最も近い集落です。冬季閉鎖のゲートのあたりに車を止めると、そのすぐ脇が会場です。まだ「親子おんべい」に火がついていませんでした。




  


ローソクの道路を抜けて会場へ。まずは「子おんべい」に火が入ります。今日はついています。なんと、一晩に二回も、神聖な「おんべい」の炎にあてられるのですから。





引沼地区では今年、だるまがどの家からも出なかったようですが、この和光原地区にはたくさんの達磨がありました。




  


その達磨がごろん、落ちてしまいました。消防団員さんがまた火にくべます。




  


「おんべいや」の中には、御守りの札や鈴なども投げ入れられます。「お焚き上げ」も一緒に行われるのです。




  


そしてここ、和光原では「おんべいや」の最中に花火がさく裂します。爆竹がバンバンなり、ロケット花火がピューっと音を出します。この音が響いたのでしょうか、住民も次第に増えてきて、「親おんべい」に火が入りました。




  


このあたりではコメツガが結構使われていました。モミより火着きが悪いのでしょうか?真ん中を開いて風を入れます。
かなりの住民が集まってきました。7割〜8割くらいが出てきています。





そして、「子おんべい」の火が弱まると、繭玉を焼きます。「親おんべい」が消える頃はずいぶん遅いので、「子おんべい」で焼くのでしょう。いただいた繭玉は炭の味がしました。




  


「親おんべい」炎もクライマックスです。この業火と共に、住民の祈りや願いも天に上って行くのです。




  


頂上に達磨があると雰囲気が良いです。まさに火だるまです。





「親おんべい」の炎がピークを越えた頃、悪ふざけが始まります。炭で真っ黒になった軍手で隣の人の顔をずるり。




  


みんな真っ黒になりながら、新しい年を迎えられたこと、そして「おんべいや」でまた今年の願いを祈念できることを歓び感謝します。おんべいやに焼かれたスルメの味は格別でした。




  


さて、みかん投げが開始されました。…が、みかんが飛んできていたのは初めのうちだけで、その後は、どうももっと大きいものが宙を舞っています!ホテトチップス、ビスケット、チョコレート菓子…




  


菓子類が多かったせいか、住民が持ち帰る袋もとても大きいのです。しかも凸凹していますね(笑)。
みかん投げが終わると、いよいよ各戸の代表者の方が公民館に集まってきます。いよいよ、「筒粥神事」が始まるのです。




 


とても綺麗な和光原の公民館。今日は群馬TVや上毛新聞社など、いくつかの報道陣も見えています。
御粥に葦を束にしたものを入れたもの。これの葦束だけを取り出します。




  


その後ろには書き手がいます。神託を記録する係です。まずは10人に葦が一本ずつ配られます。




  


次に爪楊枝が配られ、端から一人ずつ、この葦の中に入り込んだお粥の米粒の数を数えるのです。これが筒粥神事。




  


何粒入っていたかによって、今年の吉兆を占います。10の位は切り捨てになるので、例えば26粒入っていたら「六分」になります。五分より良ければまあまあで良し。それが六合の心意気です。






平成二五年 筒粥

一、世の中 六分
二、夕顔  六分
三、豆類  七分
四、五穀  三分
五、野菜  六分
六、園芸  六分
七、商売  六分
八、健康  五分
九、縁談  〇分
十、茸類  三分

天候

一月  二分
二月  一分
三月  七分
四月  六分
五月  〇分
六月  九分
七月  七分
八月  九分
九月  〇分
十月  七分
十一月 五分
十二月 八分

和光原筒粥実行委員会 平成二五年正月吉日





筒粥神事の様子ムービーです。とにかく、筒粥はよくあたる そうですので皆様、今年の神託結果を充分に意識されてくださいませ。






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