離山南口登山道を森林セラピー的に登ってみました



先日、離山を東口登山道から登り、前半の自然度の低さにがっかりした記事を書いたことをFacebookに投稿したところ、実は南口登山道の方は圧倒的に自然度が高いことが判明しました。

地元の方にも「お勧めのコース」と言わしめた離山南口登山道、本日、下見に行って参りました。




  


軽井沢歴史民俗資料館の無料駐車場に車を止め、隣接する離山南口登山道から歩き始めます。実は木道が老朽化しているため通行止めとなっていましたが、その様子も確認して来ようと思います。




  


歩きだしの道は、複数の博物館に隣接した道のためか、とても雰囲気が良いです。これは期待できそう。ユキザサもたくさんありました。





ありました。軽井沢の町花、サクラソウです。いきなりこんなに見られるとは思いませんでした。ちょうど今が時期だったようです。




  


その上にちょっとした階段があったので登ってみると、なんと雨宮家始祖之墓との石碑がありました。今でこそ軽井沢はプリンスホテルグループが目立っていますが、かつてここではさまざまな財閥が「永遠の避暑地・軽井沢」を求めて開発し、台頭と衰退を繰り返してきました。雨宮啓二郎はその中でも最も古い開発者で、一代で財閥を築いた人物です。なるほど、立派なお墓です。今の私の仕事があるのも雨宮家がかつて開発してくれていたからなのでしょう。感謝の気持ちを込めて、参拝させていただきました。







離山山頂を目指します。周囲の森は自然度が高く、大木もあり雰囲気が良いです。私好みの森です。ただし、登山道の幅が狭く、樹木の密度は結構ある方なので、今後葉が繁ってくると、鬱蒼とした感じになってくるかもしれません。今の時期、芽吹きの頃が一番いいのかもしれません。




  


足元の花で一番目立っていたのはムラサキケマンでした。けものみちに動物が通った跡が見られます。




  


高圧線の下あたりで見られたのはミツバツチグリとワダソウ。




  


登山道には木が倒れているところもあります。現在、形式上では通行止めとしているので、撤去整備される見込みはありません。場所によってはこの位、斜度があります。




  


ウグイスカグラが咲いています。登山道の端の部分を掘ったのはイノシシの仕業。登山道自体は踏み固められて固く、ミミズはいませんが、藪と登山道の際部分なら、簡単に掘り進めるしミミズも充分にいるわけです。




  


センダイムシクイが足元でチョロチョロしています。本当は夏でもこうやって人の近くにいるはずですが、葉が繁ってくると見つからなくなります。オオルリも低い位置に出てきてくれ、鮮やかな瑠璃色の背中を見ることができました。




  


さらに登ると、荒れた木道が続いていました。このために離山南口登山道は通行止めとなっています。それでも、上手に登って、山頂付近まで来ました。ここから一気に山頂に上がるコースもありますが、離山はアクティブな登山をする山ではなく、森林浴を楽しむ山だと思いますので、右に進む一周コースを歩くことにしました。




  


離山溶岩も目立ってきました。約24,000年前の噴出物です。落ち葉がふかふかの場所もあります。




  


頭上にはヤマザクラが、足元にはタチツボスミレが群落で咲いています。







春を告げる花々を見つけながら歩き、やがて森林安息にふさわしい場所に着きました。ここでゆっくりヨガをやったり、呼吸法から瞑想に入っていったりしたいです。




  


同じ景色にも飽きてきたところで、看板を見つけたので左の山頂へと登ります。この道は、やや不明瞭なので初めてだと不安になります。



  


サクラソウは山頂付近にもあります。急な階段を越えて、




  


メインの登山道、大通りに出ます。ここを左に進みます。階段には小ぶりで色鮮やかなスミレが咲いていました。




  


シジュウカラが頭上で応援さえずりをしてくれる中、離山山頂に到着しました。今日は先客がいらっしゃいました。







今日の山頂から中軽井沢街並みを見た風景は、コブシの花が目立っていました。




  


山頂のすぐ隣には、あずまやがあります。ここでハーブティーとスイーツを食べたいですね。その先の道を降り進み、戻ろうとしましたが階段が急で荒れていたので、引き返します。




  


こちらの黄色い花はキジムシロ。一度山頂に戻り、東に進みます。階段を降りて、







気持ちの良い丘陵状の地形を歩きます。やはり明るい道は解放感があります。




  


山頂一周のコースに出ました。ここを、左に進みます。







山頂付近の広い道を歩けるのももうすぐお終いです。お名残り惜しいこと…。それにしても離山の山頂一周コースは気持ちがいいです。ここではあまり自然解説をしたくはありません。お客様のペースでゆっくり歩きながら、日頃の悩みを打ち明けてもらい、すっきりしていただければ幸いです。




  


足元の枯れ葉に止まったのはミヤマセセリ。早春に現れるチョウチョです。帰り道、確かにこの登山道は危険に感じました。うっかりすると板が抜けおちてしまいます。慎重に降りましょう。




今日の下見で、離山南口登山道を利用して「森林セラピストと行くセラピートレッキング 軽井沢離山とサクラソウ」ツアーをぜひ企画したくなりました。来年の5月中旬の一押し商品にしたいと思います。留意事項は、山頂付近の壊れた木道を避けて歩いてもらうことを徹底することと、山頂までは比較的急なので、セラピートレッキングとしてのペースを上手に保つことでしょう。それでも、丁寧に実施して、この時期の離山南口登山道の魅力をお伝えしたいと思っております。こうご期待ください。




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