カモシカをお見せしに森の中へ。ところが…



今日は海外のお客様を、カモシカを見せに森にご案内しました。
ところが、足跡や休憩場所は見つけることは出来たのですが、肝心のカモシカには会わせて差し上げることができませんでした。
カモシカウオッチングツアーは上手くいかなかったのですが、このブログは私の記録も兼ねていますので、書き留めておこうと思います。






  


朝8時に、軽井沢のロッジありあけさんにお迎えに行きました。軽井沢から浅間山を越えて嬬恋村干俣の森にご案内します。途中、万山望(軽井沢と北軽井沢を結ぶ国道406号線にある展望台)のあたりで新鮮な偶蹄類の足跡はありましたが、その辺りだと、カモシカだけではなく、ニホンジカやイノシシも多く、追跡して見つけたはいいがカモシカでは無かった…ということになるかもなので、まだニホンジカのほとんどいない、万座ハイウェー上部の森に入ります。




  


数日前にあった足跡と休憩場所の地点、森に入ってまだ数百メートルなのですが、お一人のお客様が座り込んでしまいました。なるほど、お客様には藪こぎのシナリオは無かったようです。困りました。雪の少ない今年は、林床に笹が無いところしか歩ける状態にありませんし、また、大径木がゆったりとした間隔で配置されている奥山の天然林へは気軽にはいけません。
結局、話し合った結果、上部の明るい森を探すことになりました。







しばらく歩きましたが、痕跡が全くありません。カモシカは明るい森にも当然出てきますが、今日狙っているカモシカはこの右の崖下に潜んでいるのです。




  


明るい森から崖下の暗い森を見ながら歩いていくと、やがて、新鮮な足跡を見つけました。少しだけ森に入ってみると、足跡はさらに急崖、そして藪の中へと続いています。ここからの追跡を断念します。カモシカは、天敵に追われると追ってこれないように急な崖や藪の中に入るのでしょう。もしかしたら、数日前に私が追跡したことで、人間を避けてこの場所に移動したとも考えられます。




  


その後、もう一度、藪の中に入るのをチャレンジすることになりましたが、やはりあまり奥には入れませんでした。諦めて帰ろうと引き返している際に、上から下に下りていく足跡を見つけました。これはかなり新鮮です。藪を進んでいく私たちが通り過ぎたのを確認してから下に下ったように見えます。カモシカもなかなかやります。


その後、見つけた足跡を追跡をしましたが、やはり海外のお客さまにとって、日本の中山間山村の崖や藪、雑木林を徘徊するのは苦労なようです。とても追いつけるようなスピードでは歩けませんでした。




今回は、カモシカをお見せするツアーの難しさを思い知りました。例えば餌付けすれば容易なのでしょうが、そういう訳にもいきません。また、斜面で藪の中を追跡することになりますから、お客様に対して前もっての案内も必要です。第一に体力が必要です。
それでも、日本の固有種で、原始的な偶蹄類であるニホンカモシカを見たい海外のお客様はかなりいらっしゃいますので、やがては、カモシカウオッチングツアーを商品化したいと思っています。




人気ブログランキングへ にほんブログ村 環境ブログ エコツーリズムへ にほんブログ村 アウトドアブログ 野遊び・森遊びへ にほんブログ村 アウトドアブログ 自然体験へ