CONEトレーナー1種養成会と布引観音



私がCONEリーダーを取ったのは2003年9月である。そこから、どうしてもCONEトレーナーにまでなりたいと思い、所属団体の森林レクリエーション協会でCONEインストラクターを取ったもののそれ以上に上がることができなく、やむなく嬬恋村にCONE指導者養成講座を持ち入れ、一から資格形態を構築し、私自身も取り直した。


ここまで来るのに7年もかかった。当時は、このシステムは絶対に間違っている。この間違ったシステムで自然体験活動を諦めた人間も多いのではないか?鉄は熱いうちに打て。やる気があるなら早いうちにトレーナーになれるようにすべきだ。いつか私がこのシステムを変えてやる…と真剣に思った。


やがて、いよいよトレーナー養成会に参加できるスキルを身につけるに至った。そのためには仕事も辞めざるを得なかった。


しかしここに来て、そのシステムは変わりつつある。私が望んだのと同じようなものに。


 


いろいろな思いが頭の中をめぐる中、CONEトレーナー養成会は始まった。


安全管理の講習で、朝日新聞の記事が紹介された。スキューバダイビング講習中におぼれ、重い後遺症が残った女性に、東京地裁は1億6000万円の損害賠償金の支払いを命じる判決を言い渡した件。女性は講習前に、事故が起きても会社側の責任を問わない免責同意書に署名していたが、判決は「過失、故意にかかわりなく一切の請求権をあらかじめ放棄する免責事項は公序良俗に反し、無効」と判断した―――

…うーん、何事にもリスク0のことなど無いのだが、こういう記事を読んでしまうと、今後体力のなさそうな人はイベント申込をお断りしたくもなってしまう。


 


三重自然体験教育センターの橋本博さんのクラフトは素晴らしい。これはお手製の万華鏡。私も作ってみたい。しかも橋本さんと名刺交換すると、なんと葉が一枚ついてくる。すげえ、こんなの初めてだ!


 


森環境教育事務所の森さんは、インタープリター、環境教育指導者または講師として長年やってきた人で、最近は海外へのエコツアーにも取り組んでいる。
地球生命の歴史を話されたが、森さんは「陸上動物の出現」を、昆虫も入れて講義をしていた。私の場合は昆虫を入れず脊椎動物だけで年表を書いてしまいがちなので、今後注意しよう。


 


そしてこの年表を付箋に書き出し、45億年を9mに換算して、9mのロープにこの付箋を貼り付けていく。このやり方は山の家のタケさんに聞いていたが、なるほど、感覚的につかめるかもしれない。単細胞生物から多細胞生物が生まれるまで、とても長い準備期間が必要だったことや、人間の歴史はまだとても短い…などということが学べる。


 


その後、いくつかの室内ワークショップを行い、自然観察会のワークショップも…ということで、布引観音に行くことになった。ラッキー。
行ってみて、ずいぶん雰囲気のある参道でおどろいた。こんなにいい所だったなんて。万座の湯客は湯治系の方ばかりだったので、このようなハイキング程度でも体力を使うのを嫌がるし、旅行会社もここに寄るツアーを組まない。だから来る機会がなかった。


 


これは、牛の姿が映っているという牛岩。しかし私が見るに、これは横顔だと思う。白っぽく輪郭、目、鼻の穴、角が見える。


 


これは善光寺穴と言って、善光寺まで続いているのだという。昔、善光寺が火事になった時に、この穴から煙だ出たという。おお、これは霊験あらたかな!


 


そして、天台宗布引山釈尊寺に到着。ここから布引観音に行くためには、岩のトンネルをくぐって進む。布引山釈尊寺は724年の創建であるというのに、こんなところどうやって穴を掘ったのだろう?


 


こちらが、かつては国の重要文化財だった宮殿。1258年に建立。そうか、あのトンネルもこのころ作ったのか。
宮殿からの眺めは、素晴らしいが卒倒しそうだった。


 


入口の看板に書いてあった布を取り戻そうとして念じていると、そのうち石になってしまった
老婆がいた。あらまあ、なんて新しい…
ぐるっと回ると、その布にも会うことができる。これも、初めは布だったが、老婆と共に石になってしまったらしい。


 


散策の跡は、霊験あらたかな布引観音温泉に入る。ここは洗い場なしだから気をつけて。
養成会最後の夜は懇親会も。ここでも、多己紹介などのアイスブレイク手法をレクチャーされた。さすがはCONEトレーナー養成会だ。