2級樹医養成セミナー



樹木・環境ネットワーク協会の2級樹医養成セミナーに行って来た。このセミナーは、グリーンセイバー・アドバンスに合格したら参加できるのだとばかり思っていたら、ベーシックでも良かったようだ。なーんだ。

残念ながら初めはボロボロ。予定していた前日に大阪にたどり着けず名古屋で急遽泊まることになるわ、当日、駅を降りたと単に土砂降りの雨に見舞われるわ、デジカメは忘れるわ、初日に取ったノートを紛失するわ…。

セミナーは8月31日からだったのだが、この写真は翌日に撮ったもの。初日の樹木手術実習の写真をぜひ撮りたかったなあ。

山本光二先生は故・山野忠彦先生に師事し1300本以上の治療木の多くを共に手がけ、その技を継承し、発展させ今日にいたる。それは理論だけでなく、治療木の本数、経験、実績等と共に他の追随を許さない、自他共に認める樹医として活動している…という。しかし、私はそんなことは良く知らないでセミナーに参加していた。凄い人間力を発している人だった。

そして、手にとっているのは、故・山野忠彦先生が、なんと西岡常一さんのお父さんに作ってもらった樹木診断器のレプリカだそうだ!しかも法隆寺の釘を材料にしたなんて…これはビックリ!常一さんの姪の市村課長にぜひ見せなければ。とりあえず一つ購入させていただいた。手首の数珠は、樹そのものや樹に関わってきた全ての人、歴史、神々に対しての礼儀と、樹の治療はチームワークで仕事をすることから、チームのことをいつも考えていられるようにしているのだという。


  


天野孝之先生は奈良県森林技術センターみどりの保全室元室長。今回は病害の特徴、樹種別病害対策についてご指導いただいた。解らないことだらけの分野なのだが、優しい教え方で大変ありがたかった。スライドを使ってのお話は、ナラタケのことなど、興味深な話をたくさん聞かせてくださった。


  


田中寛先生は大阪府立食とみどりの総合技術センター都市農業部総合防除グループ主任研究員(グループリーダー)。「次回からルーペを持ってこない人は退出してもらいます。」くらいのことは軽く仰る厳しい先生。しかしその知識と技術は只者ではない。「この分野では私が日本のトップです。」と仰ったが本当かもしれない。今回は「虫害の特徴と対策1.2総合的な虫害対策」をご講義下さった。

鈴木登先生は元近畿大学農学部教授で、剪定学を担当。なんと山本先生も剪定で解らなくなったら鈴木先生に聞くらしい…のだが、言葉が聞き取りづらくて困った!しかも途中で質問を当ててくるもんだから、何を質問されているのかわからないのだ。ほとんど「解りません」と答えてしまったが、ショックを受けていないだろうか…?

片山雅男先生は、グリーンセイバー検定テキストを作っている方の一人。しかし今回の講義では、私にとって最も理解のできる講義であった。森林生態系のことは、だいぶんやってきたからね。「樹木と環境1」「樹木の内部形態」を指導してくださった。