ネイチャーゲームとアサギマダラマーキング観察会を実施



昨年度より実施している、中之条町花楽の里のうらやまで、里山整備&親子森林ふれあい体験&都市山村交流事業(http://ecotourism.or.jp/aes_action.html)、9月のプログラムはネイチャーゲームとアサギマダラマーキング体験です。


ネイチャーゲームとアサギマダラマーキング観察会
http://ecotourism.or.jp/aes_action/naturegame-asagimadara201409.html


当日の実施風景をご紹介いたします。



    


今年度から新たに整備を始めた場所。笹刈り、枯死木やつる植物の徐伐、密生木の間伐がずいぶん進み、子ども達が走り回れる森になりました。



    


ネイチャーゲームの講師は群馬県はおろか全国的にも第一人者である、小崎昭一先生。フィールドネームは『こさっち』です。

今日も、最初のゲームは「ノーズ」からスタートです。「ノーズ」は、前に立ったインストラクターがヒントを一つずつ与えていき、その生き物が何なのか、当てるゲームです。解ったら鼻先に指を当てます。



  


今日も、いろいろな手法や、工夫の仕方を紹介してくださいました。言葉でヒントを出す方法もいいですが、写真でヒントにする方法もいいですね。答えはキリン。最後のヒントが出るまで、馬だと思ってしまいました。



  


答え合わせが終わったら、みんなでその動物のことを考えます。動物の格好をして、それがどんな感じなのか、等身大のパネル等を見せて、自分と比べたりとか。

こういった「ふりかえり」「フィードバック」「わかちあい」を行うのが「ネイチャーゲーム」です。ただ単なる野外レクリエーションではないのが環境教育プログラムであるゆえんです。



  


次のゲームは、大きな円の中心にたくさんのカードを裏返しにして置き、数人ひと組ずつのチームに分かれて、それを取りに行きます。



  


取ってきたカードは、何かの動物の一部です。つまり、一つの動物が書いてあるカードをバラバラに切って裏返しに置いてあるのです。動物は4種類あり、その全部を当てるのがミッションです。チームで話し合って…



  


お、一抜けチームは男の子チームですね。回答が済んだら、動物カードのパズルを合わせて、





大人の方に協力していただいて、よーく見てみます。この四種類の動物を、グループ分けするとどうなるでしょう?色、食べ物、住む場所…



  


鳥類とそれ以外、嘴とそれ以外、というグループ分けは簡単に出てきます。簡単なものだけにならないような、そして複雑な思考で分類することもできるような動物チョイス、素晴らしいです。


モズの剥製まで出てきました!これははっきり言って高価です。さすがは小崎先生、力の入れ方が違います。



  


ここで、私は次のプログラムの準備のためにフジバカマ植栽地へ。大きな網でアサギマダラを捕まえている人がいるな〜と思ったら、話を聞くとご自分が福島県で離したアサギマダラがここに来ているか調べに来た、とのこと。大きな網の方が蝶を傷つけないそうです。なんと「一番多くのアサギマダラに出遭った人」(14万頭以上)として有名な栗田昌裕先生でした。「謎の蝶アサギマダラはなぜ海を渡るのか」等の著者で、私も観察会等の解説話ネタでも大変お世話になっているのです。


医学博士・薬学博士であり、近年は高崎市にある群馬パース大学長様でもあります。この浅間・吾妻エリアでのアサギマダラの動きはこれまでブラックボックスだったそうなので、嬬恋村毛無峠万座温泉、桟敷山等の情報をお伝えしておきました。栗田先生の本に嬬恋村の情報が載るのもそう先ではないかも知れません(笑)。


それにしても、もうすぐ捕獲したアサギマダラの数は15万頭になるそうで、そんな方がいてしまったら、午後から私たちの捕獲するアサギマダラがいなくなってしまう〜これはピンチです!!!



  


栗田先生としばらく話し込んでしまい、戻るといくつかのゲームが消化されていました。あたりまえですが、これも残念。小崎先生のネイチャーゲームをがっちり取材レポートしたかったのですが、それは来年に持ち越しです。


地面にあった穴を見て、みんなで「なんだろう?」と考えていました。小動物を見つけ捕獲したら、みんなで観察できる容器を準備しておくのも大切なことです。



  


最後のゲームは、自分で「ノーズ」ゲームを作る、というプログラムです。たくさんの動物カードのから、自分の好みの動物を選び、「ノーズ」ゲームの「問い」を作るのです。



  


ネイチャーゲームの動物カードは、裏返すとその動物の解説や生態系がしっかり記載されていて、そんなに詳しくなくても問題を作ることが可能です。



  


ゲームができたら、交代で、みんなに披露します。この時、インストラクターが上手に進行サポートするのを忘れずに…





小さな子でも、リーダーになれる。このプログラムはとてもイイです。一番最初に「ノーズ」をやり、道中だんだんに子供たちの興味心を刺激し、自然界の不思議や妙理に目を向けさせ、最後に自分で問題を作ってみる、というか作りたくならせる。小崎先生の手法に脱帽しました。



  


お昼ご飯を食べた後は、アサギマダラマーキング観察会です。ここ花楽の里には、数年前からたくさんのフジバカマが植栽され、東北方面や日本海側のアサギマダラが南へ渡る前に立ち寄ることができる、ちょうど良い休息場所にもなったと思われます。


東吾妻町の一場さんご夫妻との出会いもありました。昨日一場さんが数百頭マーキングした個体はほとんど再捕獲されずでした(一頭のみ)。間もなく日本海を通る見込みの台風がもたらす西風を避けて、もう飛び立ってしまったのでしょうか・・・



  


最初に捕まえたのはスタッフの咲貴ちゃん。なんとメスでした。参加者の皆さんも、次々と捕獲に成功しました。



  


一匹目はお母さんが書いて、二匹目は自分で書いて、



  


私も最初は、アサギマダラが可哀想でな気がして、なかなかマーキングができませんでした。しかし、その後のたくさんの方の調査で、渡りにも、交尾にも影響しないことが解っています。安心して記入してください。





南のくにまで飛んでゆけ〜 元気にね!






人気ブログランキングへ にほんブログ村 環境ブログ エコツーリズムへ にほんブログ村 アウトドアブログ 野遊び・森遊びへ にほんブログ村 アウトドアブログ 自然体験へ