かつての森林鉄道軌敷跡を行く


今日は、一七三さんから教えていただいた、県道大前須坂線の仁田沢奥にある森林鉄道軌道敷を歩いてみた。

昨日、訪問したコマタ滝と三条ノ滝を万座川の対岸から眺めてみたいと思ったのだ。


冬期は閉鎖している道。今日はスノーモービル軍団が来ているようだ。




 


牛首川を渡る。なんでこういう名前になったんだろう?
高さのある、立派なうしくびばしは結構前からある。この道は須坂市まで通す計画だったそうだ。



 


県道を冬季閉鎖場所から1キロちょっと歩くと、右側に入り口がある。ここを下ると、おお、確かに森林鉄道軌道式だ。



 


ニホンザルの足跡が凄い。新しいので近くに群れがいるんだろう。
上から、トックリ沢と万座川の合流地点が見える。林野庁吾妻管理署の林班図には、合流地点付近にだけ「松尾沢川」の文字が見える。どういうことだ?




もう雪解けが始まっていて、泥が露出している場所もある。そこを歩いた後に雪上を歩くと、サンプルとしてとても良い足跡を残すことになる。んーしかし足跡が新しすぎるよな?近くにまだいるんじゃないの?


と思って、谷を覗いたら、







おー、私から逃げている最中だったのか。

私はあなたたちに危害を与えないのだが…まあ、人間に慣れてはいけないので、仕方がない。




 



歩きだしてから約1キロ、軌道敷跡の道肩が崖崩れで崩れてしまっている。
右の谷側を覗いてみるが、この傾斜は容易ではない。お客様を連れて歩くスノーシューツアーでは行くべきではない。


残念ながら、コマタ滝と三条ノ滝を対岸から見る作戦は難しそうだ。戻るとしよう。



 


このコースにはミズナラの巨木があった。きっと森林鉄道稼働当時も変形樹だったために、伐り残されたんだろう。そして樹洞を持った、立体構造のある巨木になった。森の生き物たちが命をはぐくむ揺りかごになった。


ミズナラさん、それじゃあまた。あなたにもう一度会うためにも、ここにお客様を連れてくる、良いインスピレーションが降りてきますように。