信濃路自然歩道のガイド下見



明日は信濃路自然歩道、峰の茶屋〜三笠までの自然観察ガイドが入っている。
前日の下見となってしまったが、ルートをじっくり歩いてみる。


峰の茶屋では、スタート前に東大浅間火山観測所の地層のところで、少しこの付近の土壌のことを理解するのがいいかもしれない。1783年に浅間山大噴火で軽石に覆われた浅間山東側の一帯は、褐色森林土はまだ30センチ程しかできていないのだ。そんなことを、スタート時にここでコーラ噴火なんかを見せながら、知っておくといいかもしれない。



少し歩くと、おお、これは立派なオオイチョウタケ(キシメジ科オオイチョウタケ属)が!
凄い量だ。これは、明日にでももらって帰ろうかな…
マスタケも、とても大きいのにまだオレンジ色がまだ残っている。まだ食べられそうだ。これもいただきかも。


 


「キィチョロリー」「キョロン キョロン」と、賑やかな野鳥、シロハラ(スズメ目ツグミ科)の軍団が群れが現れた。私の姿を確認して、すぐに移動してしまった。


 


この辺りは森林としては若い雑木林に一部植林地が混じっているのだが、間伐がしっかりなされているのか、林内の見通しが良いことと、林床が笹で覆われていないこと、そして歩道の幅が十分であるので、林分にしては癒し度は高いと思う。発達段階、成長期の森林。
イノシシの掘り起こし跡などもあった。


 


紅葉もぼちぼち始まりつつある。しかし、今のところ、夏の猛暑が影響してか、樹木は水分不足だったように思う。紅葉していく感じよりも、何だか枯れていってっしまっている感じで悲しい。


 


白糸の滝出口の付近にあった、ランドマークともいえるイタヤカエデの巨木が、なんと倒れてしまっていた。この木に触れさせてやりたかったのに。
スタート時に地層を見せることで、この白糸の滝の景観が生まれる理由についても理解しやすくなると思う。


 


白糸の滝を出てから、一度長いのぼりがあり、その後はしばらく湯川に沿って歩く。このあたりからは森の雰囲気が一変。私の大好きな落葉広葉樹林の極相林である。生命に満ちた森だ。
右の写真はこの歩道で最も大きいであろう、ハルニレの巨木だ。撫でてやってほしい。


 


枯れ木に出ているサルノコシカケは、ツガザルノコシカケに良く似ている。しかし樹の細胞繊維方向から接写してみると、どうも環孔材のようだ。広葉樹である。ミズナラか、クリか。となるとコフキサルノコシカケかも知れないが、ツガザルノコシカケも広葉樹に発生することもまれにはあるかもしれない。


 


道路を何度か横切って進んでいく。この道路の途中に車を止めて私の好きな場所だけ歩くことができたら最高のガイドを提供できるのだが、そうはできなからこの美しい森が保たれている。
このハルニレも大きい。根が変わった形、円盤状に広がり、その下はまた狭くなっている。これは、この樹が成長段階で深植え状態になるような出来事があり、そこで根が呼吸するために円盤状に広がったのだと私は考えている。嬬恋村鎌原で、土石なだれが被さり、同じような根になったカツラを知っている。つまり、ここでは50センチ以上の軽石が積もり、そのせいで根が異形になったのではないか。斜面のため、遊歩道沿いのため軽石は徐々に流れてしまい、このように広がった円盤状の根が露出した…どうでしょうか、この説は。


 


竜返しの滝に到着。この滝はドドドド!っていう感じで流れていて、竜でも上れなさそうだからこの名になったのかな?…と思っていたら、何だ別の話があるみたい。それはググってみて!近くまで行けて、間近で見ると結構迫力がある。


 


小瀬温泉付近から軽井沢レクの森に行って、シラカバの広場でお弁当を食べる予定。お客様の様子を観て、できそうだったらここでヨガでも一緒にやろうっかな〜