東海大学付属浦安高校中等部 嬬恋村自然体験学習プログラム



2日目はおちょんきねっとの皆さんがバスに乗り込み、中原地区のキャベツ畑まで誘導。圃場につくまでの間に、おちょんきねっとさんによる“キャベツクイズ”&キャベツのお話がある。うーん、非常に学習効果の高い内容だ。

そもそも、“おちょんきねっと”の名前は おちょんき=生意気 という、この地方の方言から取った名前だ。言いたいことを言うがそれだけの実力の伴う、農家の奥様軍団なのだ。かかあ天下の群馬県らしい。

中原地区は浅間山に迫った、それでいて広大なキャベツ畑を撮ることができる。このロケーションでキャベツ植え付け体験をするのだ。

ピンクのTシャツを揃えたおちょんきねっと軍団、そしてこの指導力、リーダーシップを見よ。ああ、まぶしい。奥様達とても素敵です。


  


予定はなかったのだが、当日、給水車まで用意することができた。キャベツ植え付け体験の後、手が汚れるからということで、役場の皆さんが応援に駆け付けてくれたのだ。うう、感謝します。

そして鎌原集落に移動し、ここからインタープリター会にバトンタッチ。時間が30分以上押したので慌ててしまった者もいる。時間差をつけるはずの嬬恋郷土資料館にみんな集まってしまった。こりゃあまいった。


  


郷土資料館と鎌原観音堂、鎌原集落の三つの見学と多目的センターでの昼食を、4つのクラスが時間差をつけて交互に行う。理由はそれぞれのキャパシティーをオーバーしないようにするため。特に郷土資料館と多目的センターに一気に集まると致命的となるからだ。

 ■1クラス目
  1000-1115 郷土資料館
  1115-1145 多目的センターに移動しながら集落観察
  1145-1230 昼食
  1230-1315 鎌原集落散策
  1315-1400 鎌原観音堂

 ■2クラス目
  1000-1100 鎌原集落散策
  1100-1145 鎌原観音堂
  1145-1200 多目的センターに移動
  1200-1245 昼食
  1245-1300 鎌原観音堂に移動
  1300-1400 郷土資料館

 ■3クラス目
  1000-1045 鎌原観音堂
  1045-1200 郷土資料館
  1200-1215 多目的センターに移動
  1215-1300 昼食
  1300-1400 鎌原集落散策

 ■4クラス目
  1000-1100 鎌原集落散策
  1100-1215 郷土資料館
  1215-1230 多目的センターに移動
  1230-1315 昼食
  1315-1330 鎌原観音堂に移動
  1330-1400 鎌原観音堂

しかしこれがまたうまくいかない、いやうまくいった。…正確に言うと、お客様に対してはそこそこの評価を得たが、私的にはもっと正確な動きができたはずだと思うのだ。

まあ、嬬恋IP会はスローライフセカンドライフの充実を求めて入会した人が多く、タイムリーで経済主義の世の中の動きには合わす気が毛頭ない方が多い。経済主義は脱却すべきと考えている人達の集まりだから…という実態がある。

でも、コンスタントに仕事があるわけではないこの分野で食べていこうと思ったら、そんなペースじゃあ困る。何としても要望に応え、やりきる気迫がないと!

…当会的には私は入れ込みすぎ、モーレツ社員すぎだということはわかっている。私に一番必要なのは、この村で同じ目標を掲げ共に活動してくれる同僚なのかもしれない。


  


鎌原地区での、火山被災から新しい家族をつくり直しての血と汗の復興の物語、そしていのちとは、家族とはなんぞや?を学んだ後、愛妻の丘へ。ここで記念写真を撮り、さらに櫻井さんと大嶋さんによるキャベツのマフィン&ハーブティーでまったりタイムに入る。

まったりとした中学1年生が愛妻の丘で愛を叫ぶ!?

―いいえ、そうではありません。


愛妻の丘で子ども達を芝生の上に座らせ、インタープリターはこう話しました。


『ここ、「愛妻の丘」は、“妻というもっとも身近な赤の他人を大切にする人が増えると、世界はもう少し豊かで平和になるかもしれない”という思いで造成された公園です。皆さんは鎌原観音堂や郷土資料館で、「いのち」や「家族」について学び、大切な人への思いを確かなものにしたことと思います。今の皆さんの気持ちを言葉にして、手紙を書いてください。
できればご両親やご家族に対して書いてほしいのですが、それよりも大切な人がいれば、その人へでもかまいません。』


手ごたえを感じた。生徒たちの筆がゆっくりと、丁寧に伝えるための文章を考えながら進んでいるのがわかった。


  


この後、バラギ高原での散策を行ったが、時間調整のための行為なので、なんら意味はないであろう。画像もないし説明を省く。

後日、回収に行ったはがきには、家族へのメッセージが小さなスペースにびっしりと書き込まれていた。当初、手紙を書いてもらう予定だったのだが、先方が「生徒は手紙を書くことに慣れていないので、何も書けないのではないか?」と心配されたので、急きょはがきに変更したのだ。実際には、小さなスペースだったから書けたのかもしれないし、心配いらなかったのかもしれない。

とにかく、このプログラムは成功した。そして完成した。本来のオーダーである、学校の先生が狙っている嬬恋体験とは別次元の、私にとってのもう一つの狙いを満足させることができた。いい仕事だった。

嬬恋村観光商工課ブログ(浦安中学校の対応記事)
http://blog.nihon-kankou.or.jp/kankoublog/JTA10425.php?itemid=6015

6月11日のNHKラジオあさいちばん、ふるさと元気情報での生放送
http://naturekimura.jp/archive/2010/nhkradio20100611.mp3