三原散策&古民家彩食『豆屋』の取材

吉井さんが三原の集落と黒岩家古民家の昼食を群馬の情報誌に載せると言ってくれた。早速、JR万座鹿沢口駅からの散策ルートを紹介するために案内した。

散策のメインは私的にはやっぱり阿弥陀堂かなあ。中に入れたらもっといいのだけれども。

阿弥陀堂横のイチョウの木とケヤキは、幹が伐られてしまっていて痛々しい。急峻な谷あいの集落なので、倒れたら危険だから大木になると伐ってしまうのだろうか。


  


三原は今現在、ユキノシタの花が美しい。それにしてもホント綺麗。昆虫を誘引し受粉させるためだけなら、こんなに芸術的な花には進化しなかったであろう。生命とは成長し排泄し物質交換を行い続け自分自身をつくり続けていくプロセスのことである…というが、それだけではない。美しくありたい、可愛らしくありたい、誰かに見てもらいたい、共に行きたい精神は万物に宿っており、その精神と先のプロセスのどちらが先に宇宙に有ったのだろうか。両方が共に発展成長していったのだろう。

樹冠を伐られてしまったケヤキの大木に、ツルマサキの花が咲いている。そうか、ニキキギ科だから、ツリバナと同じような花なんだな。


  


畑作業をしているおばあちゃんに聞くと、これはキャベツの苗なのだそうだ。なるほど、ここまではこんなに密生させるのか。

東小学校の下に、私が大好きなケヤキの大木がある。「この木の根に触れさせるだけでも、とても良い癒し効果があるでしょうね?」と吉井さんが言った。私も本当にそう思う。木の生命エネルギーの源は根にあるんだし。


  


そして、この春に綺麗に新装した黒岩家古民家へ。玄関からあまりに綺麗になっていて調子が狂う。

綺麗になったのはいいんだけども、あの古いままも味があったけどなあ…までも、古い柱や梁などはあのまま残っていたから安心した。席数も増えたし、これからは団体客でもある程度対応してくれそう。

店主・黒岩幸枝さんのお料理の腕は健在。やさしい味付けでとても上手。近かったら毎日通いたいくらいだ。お店の名前は、「豆屋」に決めたそうだ。「豆屋」の前に古民家カフェとつけようかなどと話が盛り上がったが、古民家彩食あたりがいいんじゃない?と吉井さんが言った。うん、それが良いかも。幸枝さんの料理はマクロビでもなく、嬬恋産のものだけにこだわった物ではない。海のものも普通に出る。嬬恋に集まる食材で、嬬恋らしいやさしい味付けで、手作りの料理を古いお家でいただくのだ。肩肘張らないこういうのが現代人にとって、ほっとするのではないか。

三原にお寄りの際は、ぜひ寄ってください。

古民家彩食 豆屋
店主:黒岩幸枝様 0279-80-2065(予約制、2名〜20名まで)
手作り弁当 ¥800〜