西窪神社春季祭典



今日は西窪神社の春季祭典。祭典委員としてお手伝いをしに行って参りました。9時前に行きましたが、長老たちは集まるのが早く、もう準備が始まっていました。




  


各社にしめ縄を張るのですが、縄に紙垂(しで)を挟み込むのが上手くいきません。四苦八苦していると神主さんが秘密兵器を貸してくださいました。竹で作った『紙垂挿し器』です。





お陰さまで、鳥居と3カ所の社全てにしめ縄が張られました。神域と現世を隔てる結界の役割を意味します。紙垂(しで)は8枚均等に、右上から左下に流れる様に取りつけます。




  


神主さんは神饌(しんせん、お供えのこと)の仕方、並べ方、向きなどを指導されたり、玉串拝礼の手順を指導されたりと大忙しです。





 

この時期、通常は雪が解けているはずなのに、まだ残っています。今年の嬬恋の降雪は決して多くはありませんでしたが、気温は本当に寒かったのです。今日の私の服装もダウンジャケットと帽子を被って来ています。







西窪神社春季祭典が始まりました。西窪神社の氏子総代三名、西窪区の三役(区長、区長補佐、会計)と祭典委員の方々が参列します。式次第は、

  • 修祓(しゅばつ)
  • 宮司一拝
  • 御扉開扉
  • 神饌献上
  • 祝詞奏上
  • 玉串拝礼
  • 撤饌
  • 御扉閉扉
  • 宮司一拝

といった流れでした。修祓(しゅばつ)は、神さまをお招きする前に心身の罪穢(つみけがれ)を祓う行為です。 まず神主が祓詞(はらえことば:神々の力によってさまざまの罪穢を祓い清めてもらうための祝詞)を秦上し、そのあとに頭を下げた姿勢の参列者たちに対して、神主が大麻(おおあさ)などの神具を左右に振ります。

宮司一拝は神主さんが一礼するだけです。

御扉開扉は、神様がお鎮まりになっている御本殿の扉を開ける行為です。この際に神主は、ぉぉおおおおぉぉ…という声を出します。これを「警蹕(けいひつ)」といって、周囲の人をかしこまらせ、厳かな雰囲気にする役割があります。扉を開ける時には「ギギ、ギギギギ…」と、建てつけが悪い様な音がしましたが、そうではなくて、重々しい雰囲気になるようにわざと音が出る様に作られているのだそうです。

神饌献上はお供え物を神棚に上げる行為です。神様にお食事を献上しておもてなしをしますが、本来は神饌に息を吹きかけてしまわないように頭の上で手渡しし神棚まで運びます。稲作作りが中心だった日本では、お米関係のものが先に供えられます。

祝詞奏上は、神主が神前で人間が神に対してみずからの祈願するところや、神を称えるこころを表現するために記した文章を読み上げる行為です。ただし、一方的に願いを叶えてもらおうとするのではなくて、西窪の住民もみんなで協力し合ってこの集落を良い集落にしていきますので、お願いします…という文章なのだそうです。

玉串拝礼は、参列者が自らの気持ちをこめて供え、お参り(玉串奉納)をする行為です。

撤饌は、献上した神饌をお下げする行為です。そのお下がり品は、通常はを参列した人たちでいただく行為・「神人共食」(しんじんきょうしょく)が行われます。日本の祭りの特徴であります。

御扉閉扉と宮司一拝については、上記で解説しているので割愛させていただきます。





直会(なおらえ)の際にも、神主さんがいろいろな話を聞かせてくださいました。

西窪神社のご祭神は誉田別尊(ほんだわけのみこと)で八幡宮系であり、嬬恋村内の他の神社の多くが諏訪神社系なのに対し、系統が違うそうです。誉田別尊(ほんだわけのみこと)は武運の神様として全国の武士から崇敬を集めていたそうです。

参拝者が手や口を清める手水舎(ちょうずや・てみずや)では、ひしゃくに口をつけてはいけない。右手でひしゃくを持ち、水をすくって左手に入れ、口をすすぐ…のだそうです。




  


直会(なおらえ)の料理は、本来はお下がりをいただくのですが、時間の関係上、地元のスーパーサンエイさんの料理と、奥様たちの手料理が並びます。ご馳走をいただきましてありがとうございました。




  


こちらは辛くないキムチです。唐辛子を使わずにニンニクを効かせています。


黒岩巌さんのお家は、つい15年位まで養蚕をやっていたそうです。当時の思い出話を聞かせていただきました。

  • つがいで入った繭のことを玉繭といい、これは安く扱われた。
  • 黄色い色がついた繭のことをしみ繭といい、これも安く扱われた。
  • 一番いいのは小石丸という品種。繭が小さくてあまりとれない、高級品。
  • 大きなカイコは安い傾向にあった。
  • カイコにシミができないように、ごはんを炊く時は外で炊いた。
  • カイコが安くなってしまい、どうしようもないのでやめた。
  • 作物は、昼間に作って植物体の中に蓄積されている炭水化物がどのくらい夜に消費されるかが旨さの決め手となる。夜の温度が高いと消費される量も大きくなり、旨味もとられる。だから夜が寒い嬬恋の作物は旨い。


しかも巌さんは私の家の前の田んぼの所有者なので今度稲刈りを手伝わせていただけることになりました。




  


ところでこの日、上毛新聞で「ふるさと記者」52人が発表されました。私も、嬬恋・浅間・吾妻地区のふるさと記者として載りました。皆様今後ともよろしくお願いいたします。




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