黒斑山 冬山登山



嬬恋インタープリター会が主催する黒斑山冬山登山に参加してきた。冬山登山は危険なスポーツであり、私的にはそんなに深く取り組もうとは思っていないのだが、3月の黒斑山冬山登山は比較的安全であるということと、浅間山(前掛山)の雪筋を間近で見てみたかったからだ。



 



冬の黒斑山に登るためには、嬬恋村からのルートが冬季閉鎖しているので、小諸市側から車で回り込んでいかなくてはならない。これがちょっと厄介。チェリーパークラインを上がっていくと、牙山(ぎっぱやま)の稜線が本当に獣の下顎のように見えてくる。まさに牙だ。



 



さらに登っていくと、道路脇の灌木に、赤いテープが掛けられている。降りて見てみると、これはヤマブキ(バラ科ヤマブキ属)だった。これは、小諸市の山吹味噌という会社が記念植樹したものらしい。ヤマブキだけでなく、レンゲツツジなども植えられていた。


信州味噌株式会社 山吹味噌
http://www.yamabukimiso.co.jp/




 



では黒斑山冬山登山にいざ出発。今日のリーダーは米山さん。


黒斑山への登山道は冬でも登山者がかなりいて、雪は踏み固められている…と聞いていたのだが、ここ数日の降雪があり、今日は15センチ程足が埋まってしまう。先頭はちとキツイ。そして前の人の足跡を外れると腰までズボッと埋まってしまうから要注意。



 



車坂山に到着。富士山の上には大きなレンズ雲がかかっていた。この現象を見て米山さんは、「天気が悪くなる前兆だよ」と仰った。確かに、明日からは雨の予報。よく知っていらっしゃること。



車坂山からは少しの間、山登り中のはずなのに、少し下ることになり、がっくりくる。ここからは、いくつか動画で状況を紹介する。







この後、急な登りを経て、見晴らしの良いガレ地に到着。







今日は快晴。八ヶ岳蓼科山だけでなく、富士山、中央アルプス御嶽山乗鞍岳なども見えていました。気温はプラスだったが、風があり、5分も休むと体が冷えてしまう。水分と甘いものを補給して、いざ出発。







槍ヶ鞘手前の馬の背状の尾根の様子。気持ちいい場所の一つです。左側にトーミ断層、その向こうが黒斑山。

この後、しばらく変哲のない登山道を登って行くのだが、途中で目の前がぱあっと開け、前掛山が見える。



 



トーミ断層の隙間から顔をのぞかせる前掛山。ここで後ろを振り返ると、今までに見えなかった山が見えていた。


槍ヶ鞘を経て、いよいよ前掛山全容が見える場所へ。







この場所は、浅間山のビュースポットの一つ。よく雑誌等で見かける風景だ。



 



一服し、トーミの頭への急坂を登る。ここは道が狭いところがあり、スノーシューだと危ないかも。アイゼンの方が良いと思う。







トーミの頭から湯ノ平高原、前掛山を望む。風が強く足がすくみます(@_@;)



 



トーミの頭から歩くこと約30分、黒斑山山頂に到着しました。







黒斑山から大パノラマを堪能します。前掛山の向こうに釜山の、地獄の火口が見えています。

山頂は風も穏やかで、お昼ご飯のおしゃべりにも花が咲いた。





中コースは踏み跡があまりない。実際、歩くと足がズボズボ埋まってしまうらしい。冬は表コースの往復が利口かも。



 



帰り道、シラビソとオオシラビソの見分け方が話題になった。この写真の場合、左がシラビソで右がオオシラビソだが、葉裏の白い気孔帯が、オオシラビソの方が白みが強いらしい。言われてみればそうかも。



 



帰りは、星野温泉トンボの湯で登山の汗を流す。ピッキオビジターセンターに寄ったら横山さんがいて、東北関東大震災を踏まえて、今後の日本のエネルギー革命について思わず話しこみそうになってしまった。仲間を待たせてしまう、横山さん、また熱く語りましょう。お元気で。


星野温泉前のガソリンスタンドは、軽油の給油制限量は15リットルまでだった。ちょうど今回の黒斑山登山で使った燃料分くらいだった。



 



最後に、立松さんがお家でコーヒーをごちそうしてくださった。素敵なログハウスで、目の前は牧場。あーここで星空観察会をやりたいな〜。


米山さんのお顔は、西洋人のエッセンスがある。「リチャード・ギアに似ていると言われたことは?」と聞いてみると、それよりも小泉純一郎に似ているとよく言われたそうだ。うんうん、確かによく似ている。でも、これからは私は個人的にリチャード米山と呼ばせていただこう。