広瀬川美術館にて 源氏物語千年紀



さて、今日のメインイベント会場・広瀬川美術館に到着。今夜はここで篠笛のプロの生演奏が聞けるというのだ。私は最近、自然案内の際、篠笛で何か曲を演奏することにしている。景色の良いところで吹いたり、休み時間に吹いてみたり。私のは陽の世界での演奏だが、陰の世界での演奏も聞いてみたいと思ったのだ。

この広瀬川美術館は芸術家・故近藤嘉男氏の自宅件アトリエで、昭和23年に建築されたもの。戦後の建造物として初めて国登録有形文化財に指定され、美術館として一般に開放されている。この美術館で、地元を活性化させようとする人達が集い、さまざまなイベントを開催している。今日のイベントはその一つ。

この美術館は、2階のガラス張りから覗く広瀬川風景も見もの。風は抜けないが風景が抜ける造りになっているという。

前橋市 広瀬川美術館
http://www31.ocn.ne.jp/~hirosegawa/index.html


  


故近藤嘉男氏は、子供向け絵画教室「ラボンヌ」、大人向け彫刻教室「生活造形実験室」を開催したり、昭和24年には第1回全日本現代大家洋画展を開催するなど、芸術・美術の分野では非常に名の知れた人物だったようだ。

いろんなものがあったが、私には価値はわからない。とりあえず雰囲気の良い椅子をパシャリ。

準備中の会場を覗いてみると、今日の佃一斉氏の篠笛がずらり。うーん、こりゃあ高そうな篠笛で…

さて、今日のイベントが始った。

源氏物語千年紀 〜平安朝へのいざない〜』
第一部・鈴木比呂志・源氏抒情詩の朗読と笛

朗読:小林正江(小林きもの学院院長、鈴木比呂志文学館館長)
解説:近藤日出夫(江戸千家教授)
篠笛:佃一生(演奏家


  


第二部は佃一生さんの尺八&トークショー。篠笛よりも実はこっちの方が得意だったのか。第一部では朗読の邪魔にならないように、姿を隠して吹いていたのだが、本人としては、本当は目立つところでガンガン吹きたい性格なのだと。

青森弁を披露してみたり、リクエストにちょっと失敗してみたり。お話もとてもお上手で、36人の参加者の心を掴んでいた。

長い尺八、S字に曲がったサックスのような尺八、いろいろな尺八で曲を演奏してくださった。


  


演奏が終わると、第3部として抹茶の振る舞いが。山猿は場違いなのだが皆さん大変良い人ばかりで私も参加させていただくことができた。

正座は超苦手なのだが、結構長時間(30分くらい)、苦にならずに座ることができた。この茶室でだと、背筋が引き締まって持ちこたえてくれたのだろうか。

和菓子の振る舞いが先にある。前橋で有名な和菓子と聞いたが、なんという名前だったか…。

飲み方を教えてもらったり、茶器をじっくり拝見したり…この“抹茶をいただく、お茶の作法を教えてもらう”というプログラムは、外国人に体験させたら喜ぶだろうなあ!日本の『道』と名のつくものの数々を、日本の文化、日本らしさと共に体験させてやることができたら…これこそが、外国人旅行訪問者誘致に最も繋がるのではないか?私もやりたいけどちょっと時間が…。