軽井沢 熊野皇大神社



熊野皇大神社(くまのこうたいじんじゃ、群馬県では熊野神社という)は、群馬県と長野県の県境にあり、本殿(県境に鎮座)、那智宮(長野県)、新宮(群馬県)の三社からなる大変珍しい神社。

境内を歩くと、日本武尊が最愛の愛人、弟橘比売(おとたちばなひめ)を思い、吾嬬者耶!(あずまはや)と三嘆した場所の碑があった。※正妻は美夜受比売(みやずひめ:宮簀媛)です。

うーん、嬬恋では鳥居峠でと言っているし、軽井沢では碓氷峠でと、草津では白根でと言っている。まあ、伝説ってのはこんなもんだろ。


  


これこれ、この樹に会いに来たのだ。樹齢800年と言われるシナノキ軽井沢町指定天然記念物。樹齢800年が本当なら、中山道随一の宿であった軽井沢の休息所に座するこの大木は、旅人たちをずっと見守り見送ってきたことだろう。この時代の変遷に何を思っているだろうか。

シナノキは長野県に多く、信濃の名前はこのシナノキから来ているという説もある。シナノキの樹皮からは繊維がとれ、布、縄などの材料に使われた。シナは「結ぶ、しばる、くくる」という意味のアイヌ語の意からきたらしい。

裏側に回ると、中は完全に空洞になっていた。この姿なら樹齢800年もありうる。しかしこういう天井が開いている空洞だと、山本光二先生ならどんな治療の仕方をするのだろう。…この樹でシナノキの種をもらおうと思っていたが、完全に忘れてしまった。しかし、この場所だと軽井沢荘までは少し遠い。遺伝子汚染になったかもしれないし、種を採り忘れて、かえって良かったと思っている。