子どもの居場所







奇勝、石樋(いしどい)は嬬恋村の指定文化財。宇田川の川床が安山岩の石畳状になって250m〜300m続く。絶好の水遊び場に、子ども達は大さわぎではしゃぎだす。


“子どもの居場所”が今、無いのだという。心豊かでたくましい子どもを育てる礎が崩壊しているのだという。


思い出してほしい。少年の頃、遊び場は至る所にあった。学校の裏山、帰り道の田んぼ、そして秘密基地。時にはあまり汚しすぎてぶん殴られたが、親兄弟はうんうんと冒険の話を聞いてくれたものだった。


遊び場は、今だってある。今の子ども達に無いのは、共感してくれる周りの大人たち。その大人たちがいる場所が、抱きしめてくれる場所が、“子どもの居場所”なのだと思う。

一度しらけてしまった子どもを自然体験に引き戻すのにどれだけ時間がかかる事か。


でも本当に居場所が必要なのは、自然体験が必要なのは大人たちの方だ。そっちの方がもっと深刻だ。