『吾妻渓谷』と『道陸神峠越えむかし道』探索エコツアー 〜 『ムラサキツツジ(ミツバツツジ)』咲く渓谷 〜 を実施
恒例の春のエコツアー、
『吾妻渓谷』と『道陸神峠越えむかし道』探索エコツアー 〜 『ムラサキツツジ(ミツバツツジ)』咲く渓谷 〜
http://ecotourism.or.jp/sengokusanada/agatsumakeikoku-tsutsuji01.html
を実施いたしました。当日のスナップ写真を若干の解説と共にお届けいたします。案内人は長野原町林地区出身のインタープリター、浦野安孫さんです。
今日は道の駅あがつま狭に集合したので、雁が沢橋の上でちょっと車を停めて、弁天様跡地を遠望しました。あの弁天島にはもう行けません。また、奉ってあった弁天様は「もみじ茶屋」にあるとかないとか?
渓谷パーキングへ車で移動し、ツアースタート。浦野インタープリターの名ガイドが始まりました。吾妻狭のことを「上毛かるた」「長野原町かるた」を引用し説明します。地元のガイドらしくていいですね〜
おや、カエデの花。これは猿が噛み切ったのかな?
昨年11月に立入禁止になってしまった吾妻渓谷でしたが、現在はおおよその遊歩道が昨年同様に歩けるようになりホッとしたところです。
なんと、かつて「猿橋」という橋がここにあったそうで、それを復元する工事が行われていました。ということは、この旧国道はしばらくは使う、ということになります。おお、もっと安心しました。
若葉台から樽沢トンネルへ。
かつて日本で最も短いトンネルだった樽沢トンネル。長さ7.2mです。今にも落ちてきそうな上部の岩は「ついたて岩」というそうです。
樽沢トンネル付近の岩壁には、弘化3年(1846)と元治元年(1864)に彫られた道路開削記念の磨崖碑があり、付近の住民や商人大勢の奉寄進の名前があったそうですが、鉄道工事で破壊され、谷に落ちてしまったと聞きます。私たちが気になるのはその古道の位置です。今の道路ではなくて、あのトンネル付近とは…
その先、松谷トンネルの手前あたりには、むかし「やえん茶屋」というものがあったらしく、道路に路駐して入るような店で危なかったそうです。
谷側に見られる石垣はその当時のもの。そしてその場所にはお猿のウンチが…やえん茶屋ならではかな?
歩道のみ歩くように注意書きはありますが、今は車は通行できないので結構うろうろできます。うしろは屏風岩。
龍ノ剣磨岩の付近。この絶壁は相変わらずクラっときます。
上空ではクマタカが優雅に旋回していました。
大蓬莱付近も覗き込むには最適の場所。
町境付近から先は、八ッ場ダム建設のため立入禁止です。
道陸神トンネルの上には滝があります。この沢水は冬でも凍結しないので、公衆トイレの下水に使われているそうです。
ここからは古道「道陸神峠越えむかし道」を歩きます。
昔の人の土木技術は凄い、というか重機もないのによくまあ…と思いましたが、このコンクリートをうつためには、ミキサー車が入る必要があったはずですよね?古道は重機が入るために実は拡張されていたとか?
もう一つの磨崖碑は残っています。よかったよかった。フデリンドウの可憐なこと。
早春の森をガイドの解説で楽しみます。
おや、ムササビのウンチが大量に。ここは、彼らの食事場なのかな?
名物のトチノキ巨木に会いに行くと、またの所に何かの種がごっそりと溜まっていました。貯食でしょうか?
下から見上げても、やっぱり良い樹ですね!
国道に戻り、鹿飛橋から右岸を歩きます。
自然道は気持ちがいいです。日陰も多いですしね。
渓流の水音、木々の葉の擦れ音、ふくよかな森の匂い…
浦野さんが足元に注目しています。この時期の花、「フタバアオイ」です。地味ですが見つけた喜びがあります。
徳川の家紋は「三つ葉葵」。そのモデルはこのフタバアオイからです。実際にはミツバアオイという植物はありません。
見晴台からは、ダム建設の様子が見えます。さかんに土砂を谷に落としていて、轟音が鳴り響いていました。
自然観察しながら、今来た道を戻ります。どうにか、周回ルートが欲しいところですね。
浦野さんが見つけてくれた「フジキ」。「ソハヤキ要素」の一つで、吾妻渓谷よりも北には生育しません。
「高足ガニ」のような樹木。地元の小学生に名前をつけてもらえるといいですね。
今日も最高のツアーでした。ガイドの浦野さん、ありがとうございました。