晩秋の吾妻渓谷ハイキング
今日は吾妻渓谷のハイキングガイド。午後からなので、午前中はいくつか気になるところをチェックします。
吾妻渓谷ハイキング 〜ダムに沈む前に〜
http://ecotourism.or.jp/hiking/agatsumakeikoku/index.html
国指定天然記念物、川原湯岩脈の臥龍岩。臥龍岩はいつ見ても迫力があります。ここからもう少し東に行ったところに、今日、確認しておきたい岩があります。
久森トンネル。この岩の周辺に、枕状溶岩が観察できる、というのです。
露頭情報:No_014:川原湯温泉久森トンネル
http://akashi1945.blogspot.jp/2011/04/no014.html
先ほどのリンク先HPには、久森トンネルそのものが枕状溶岩だと書いてあります。すると、その延長線上にあるこの岩もそうなのでしょう。
久森トンネルを越えたあたり、ここから右下を見ると、それっぽいのがあります。近寄ってみます。
なるほど、かなり風化していますが、もこもこした感じがありますね。枕状溶岩が岩脈の中に入り込む、という現象は案外、珍しいことではない、ということは吾妻渓谷を観察するようになって知りました。尤も、もっとはっきり分かる枕状溶岩の岩脈は他の場所にあります。四阿山の的岩・鬼岩のように地中で岩脈ができるばかりではありません。
もう一つ、見ておきたい場所を。まずは十二沢パーキングに。綺麗なトイレが設置されていて、驚いてしまいました。
ここから吾妻渓谷散策歩道に入っていくコースがあります。ちょっとしたピークに着きました。
この辺りに「姥子平砦」というものがかつてあったと。であれば、ここにあったのが有力説です。しかし、狭いところです。「物見」、というのがせいぜいだと思います。
ここから下に降りるコースはいつ見ても急で危ない気がしますね。帰り道に横断する沢が十二沢なのかな?
今日はT様をプライベート吾妻渓谷ガイディングです。東京都からお見えになりました。…実は今日の10時から、吾妻渓谷は車両通行止めとなります。さらには来月からは歩行者も立入禁止。来春以降はどうなるか見当がつきません。
松谷の馬頭観音のいわれはわかりませんが、長野原町の馬頭観世音菩薩と対になっているのかもしれません。
二重の通行止めになっています。
若葉台から見た吾妻渓谷。紅葉の、もう終わりです。
樹木にずいぶん気を使って造られた道だったことがわかります。でも、もうはちきれそう。
日本一短かった(7.2m)鉄道トンネル、樽沢トンネル。マグマの貫入岩脈がいくつもある風景。ここにはジオストーリーがあります。
偶然にも、藤のツルが2箇所で渡り歩いている場所を見つけました。
「龍ノ剣磨岩」は、東吾妻町では「龍の髭」と呼ばれています。さらに甌穴(おうけつ)を「磨岩」と。であれば、やはり龍の爪を磨いた、と見るべきでしょう。
あそこに見えている、吾妻渓谷で最も幅の狭いところが「鹿飛び」と言いますが、昭和8年頃の絵葉書にはこの付近のことを「龍髭磨淵」と書いてあります。
大蓬莱の直下にある公衆トイレは、本来の地権者である東吾妻町に所管が移行しました。今月いっぱいまで利用できます。
流路口から激しく排出される吾妻川。まあ、物珍しいですから写真はお撮りになるでしょうね。
この先、ダムの建設予定地付近にある素晴らしい枕状溶岩の岩脈をお見せしたかったのですが、残念ながら通行止めでした。仕方なく諦め、鹿飛橋に戻って吾妻川右岸を歩きます。
「龍の髭」あたりの絶壁はいつ見ても見ごたえありますね〜
その向かいにある広い平地。木々が落葉すると、一層広く見えます。
ここで、ごろんとする休日。たまりませんな〜。これからは車の音もなくなるし、絶好の癒しスポットになるでしょう。
こういうイタズラはお願いだからやめてくださいね☆ 落ち葉に埋もれた散策道を進みます。
いつもここでリスのマツボックリ食痕を見つけていたのですが、その付近にあったのはムササビのウンチ。おやおや、このエビフライもムササビくんの食痕だったの?さすがはムササビで有名な吾妻渓谷。
見晴台でコーヒー&お菓子を。今はまだバックの景色が吾妻谷です。
しかし、来春には、ここに大きなコンクリートの壁が立ちはだかっているのですね。この数週間でみるみるうちにダム本体が立ち上がってきました。凄まじいペース、国土交通省、本気です。
今日一番、綺麗かったモミジと、一番大きかったミズメの樹木。
鹿飛橋から見た吾妻川の流れは、流路口を通る前と比べて間違いなく変わりました。精霊の護りがなくなってしまったような気がします。龍神様はどうしているのでしょう。
ところで、国道からの降り口には、どなたかが杖を用意してくださっていました。
ハイキング終了後、旧川原湯温泉へ。思い入れのある旧川原湯温泉を歩きます。
ここはいくつかのお店が並んでいました。その上に聖天様露天風呂。さすがにお湯は張っていませんでした。
風情のある共同浴場「王湯」、川原湯神社境内の足湯。かつてこの湯畑では温泉卵を作っていましたね。
最後に川原湯神社にご参拝。T様、川原湯の神様と再会できましたでしょうか?
川原湯温泉のハイキングコースは、JR川原湯温泉駅周辺が完全に閉鎖されてしまいましたので、ご案内コース・インフォメーション共に変更する予定です。近日中にページを差し替えますので、楽しみにお待ちになっていてくださいませ。
吾妻渓谷ハイキング 〜ダムに沈む前に〜
http://ecotourism.or.jp/hiking/agatsumakeikoku/index.html