吾妻渓谷エコツアーガイド下見の巻



明日の吾妻渓谷エコツアーガイドの下見で、吾妻渓谷ハイキングコースをぐるっと一回りしてきました。


吾妻渓谷ハイキング 〜ダムに沈む前に〜
http://ecotourism.or.jp/hiking/agatsumakeikoku/index.html


もう紅葉はとうに終わっているかな〜と思いきや、場所によってはまだいいところがありました。画像数が多いのですが、ダムができた後はハイキングコースもどうなるか解りませんので、記録としてアップしておきます。



  


かつての道、滝見橋からスタート。右側は白糸の滝。



  


左に八ッ場大橋とJR吾妻線の鉄橋があります。これらは、みんなダムに沈みます。



  


  


この辺りは今日のコースでは上流の方なのに、カエデの紅葉が綺麗でビックリしました。紅くなるのが遅い種類のカエデがあるようですね。



  


この辺りにダムができます。右側にはまずまず高い岩の崖があります。これを利用するのですね。



  


その岩壁に続いて小蓬莱があり、吾妻川と道路を隔てて大蓬莱があります。小蓬莱と大蓬莱を合わせて新蓬莱というらしいのですが、旧蓬莱というものがあるんですかね…?



  


小蓬莱の岩壁、右の方に不思議な凹みが2つあります。中之条町六合村の世立八滝の岩にある凹みは「天狗の足跡」、岩櫃山の岩壁にある凹みは「天狗の蹴上げ石」と呼ばれていますので、私もこの凹みに何か名前を…と思うのですが、下の凹みはカモシカの足跡に似ているし、上の凹みは女性のパンプスのようだし、イマイチいい名前が出てきませんね。では、ここで長野原町に伝わるデイダラボッチの伝説を紹介しましょう。

デイダラボッチの伝説

昔々ある所に、でっかい、でっかいデイダラボッチ様っちゅう人があったそうだ。今でもその人のでっかい足跡ががまくぼっちゅうところにあるそうだ。そこは谷地窪でねえ。そこに一つと川向こうの横壁に一つあるっちゅう。だから吾妻川をまたいで勝沼の水を飲み干しちゃったんだっちゅう。そいで勝沼には水がなくなっちゃったんだいねえ。


  


長野原町東吾妻町の境界付近、日陰になるためかカエデの紅葉もまだこれからのようです。





吾妻川をバックに、朱色の紅葉が映えています。今日一の写真です。



  


葉が落ちているところは、渓谷の岸壁が見られます。昔の石橋の遺構を見て、



  


その隣にある案内看板を見ると、「竜尾岩」というものがあるようですね。これは今まで観察してこなかった岩です。探してみましょう。

竜尾岩
東吾妻町長野原町の境界の橋付近の対岸に現れている竜頭岩と同質の岩脈です。岩脈は渓谷を横断して道路の横壁にもみられます。


  


これのような、あれのような。イマイチ、はっきりと岩質の違いが現れていません。



  


また、竜頭岩とやらも、もう一つ特定できませんでした。あの奥まったところにある岩脈は確かに周囲と質が違いますが、とても解りにくい。もっと別の岩脈を指しているような気がします。



  


紅葉台は、少し危険ですし、言うほど紅葉がないので、私はあんまり。パスして進みます。



  


ここにも、「竜頭岩」と名がついている岩があります。これは、一発で解りました。タツノオトシゴのような頭の形、していますよね!



  


吾妻渓谷を覗きこんで振り返ると、両岸がとても近いところがあります。ここが「鹿飛」と名のつくところ。約2mしかないそうえ、距離的にはシカならジャンプできるはずですが、足場が悪そうで本当にはどうだか?



  


遊歩道から覗くと吾妻川の川底まで100mもありそうな(気がする)、絶壁あたりは「龍ノ剣磨岩」と呼ばれています。丸く削られたポットホールだという説と、川床付近の対岸にある川の流れに沿った岩脈だという説があります。後者は、まるで研ぐためのやすりのように見えるからです。
布袋岩の姿も、この時期は葉が落ちて見やすくなっています。



  


しかし、いろんなところに岩脈があります。川原湯岩脈の昇竜岩(しょうりゅうがん)と臥竜岩(がりゅうがん)は国指定の天然記念物になっていると、以下のサイトにあります。両方、ダムに沈みますが…。しかし、同様の岩脈は吾妻渓谷内に大小いくつもあるのでしょう。“約1000万年前、地下深所からマグマが脈状に侵入し冷え固まったもの”だそうですが、当時、いくつも侵入できる岩盤の割れ目があったのですね。うーんどんな風に貫入したのか、当時の地下の様子を見てみたい。


川原湯岩脈(かわらゆがんみゃく)
http://www.manabi.pref.gunma.jp/bunkazai/q144338.htm



  


  


松谷トンネルから鹿飛橋に降りていくあたりは、カエデの紅葉が綺麗でした。



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鹿飛橋付近。上流の岸壁に挟まっていた倒木は無くなり、代わりに下流側の岩の上に新たに数本の倒木が乗っかっていました。



  


吾妻渓谷の看板ですが、市町村名に「長野原町」とあります。土地的には東吾妻町なのですが、長野原町が設置した看板のようですね。



  


不定根が凄い樹。気になりますよね。少し歩くと、



  


右下に、開けた大地があります。龍ノ剣磨岩の対岸にあたる所です。





以前、ここに降りることを考えていなかった時は、森林浴セラピーでは吾妻渓谷は使えないと思っていました…が、そんなことはありません。ここを使えば、絶対に癒しのコースになります。



  


対岸には大蓬莱の岩壁が見えています。その下で人が集まっているのは紅葉台です。



  


大曲沢まできました。本来立入禁止の場所ですが、この近くに「大曲の滝」があるはず。探してみます。



  


トリケラトプス?…根株ですよ!「大曲の滝」は、小さな滝でしたが雰囲気はいいですね。でも、ここまでの道を整備するのは大変です。立入禁止で正解かも。





それでも、人が入っていないところは、やはり違いますね。こんないいところ、普通無いでしょう。





遊歩道に出るところ。しかし美しい谷です。



  


見晴台には先客が。少しだけ先に進むことができます。



  


すると、大蓬莱の岩壁を真正面に拝めるわけです。枡形の凹みには名前がついているのかな?



  


  


見晴台は小蓬莱の上にあります。このすぐ上に流路口があり、既に完成しています。



  


樹木の根が凄いところを通って、「栃洞の滝」へ。ナメ滝です。



  


ナメ滝でも、長い年月で岩を削っていきます。1000年で3cmは行きますかね?それだと100万年で30mになります。



  


名物のイヌブナ大木。この辺りは、完全にダムに沈むエリアとなります。



  


先客に追いつきました。森の中に、休憩できそうななだらかなところがありました。





終点間近の最後の紅葉見どころです。



  


最後の沢も、なかなか紅葉のいい場所ですが名前がついていません。ハイカー達はうっとりして写真を撮っていました。





ここは不動大橋。かっては湖面2号橋と言われていました。吾妻渓谷を上から眺めてみると、悔しいですが八ッ場ダム湖に水が張ったら、この紅葉を映す訳ですから、日本有数の紅葉景勝地となるのは間違いないでしょう。複雑な気持ちです。



  


不動堂の駐車場に車を止め乗車客を降ろし、車は先に「道の駅ふるさとやんば館」で待機し、お客さんは吾妻渓谷の紅葉を眺めながら橋を歩いて渡る…最高の紅葉ウオッチングでしょうね。


さーて、明日の下見はばっちりです。お客様、まだ紅葉がこんなに残っているだなんて、感動してくださるだろうな〜ご案内が楽しみです!


吾妻渓谷ハイキング 〜ダムに沈む前に〜
http://ecotourism.or.jp/hiking/agatsumakeikoku/index.html






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