2013なかのじょう桃源郷ピクニック



なかのじょう里山テーマパークの春の風物詩イベント、「なかのじょう桃源郷ピクニック」。
今年も参加させていただきました。
今年はスペシャルゲストがいらっしゃるという事なので、楽しみにしているのです。


なかのじょう里山テーマパーク http://yamazato.info/







今日は草津町から旧六合村−暮坂峠のルートを走りましたが、国道292号線を降りてきて国道405号線にぶつかる手前に大々的に鯉のぼりが飾ってありました。「荷付場の谷に鯉のぼり」というのは、もう何年も前から恒例なのだそうです。草津と繋ぐだけのルートにこれだけ立派なものを掲げるのには驚きました。




  


さて、今日の桃源郷ピクニックの出発場所、道の駅霊山たけやまに着きました。受付をした後、売店を物色します。六合メンパづくりの伝承者、山本幹雄さんの作品が販売されていました。メンパだけではなく、こんこん草履やしゃもじもお作りになるのですね。


他には、最近耳にする、天蚕(てんさん、ヤママユガ)の繭が。白いカイコ虫・家蚕の原産地は遠い昔の中国ですが、天蚕はまさしくニッポンの天然固有種のカイコ虫です。天蚕の繭からとった絹糸:天蚕糸は萌黄色の独特の光沢を持ち、絹に比べて軽くて柔らかく、さらに糸の中に空気が入っているために保温性が高いと絶賛の絹糸で、「繊維のダイヤモンド」と言われているのです。その天蚕を飼育し、製糸している工房がなんと中之条町にあるのです。


天蚕館・登坂工房のこと(吾妻味噌醤油株式会社のページ)
http://hanamame.com/nakanojo/natural_silkworm.html




  


和紙のつまようじ入れ。こういうのほしいです。おや、もう出発ですか。ではピクニックから帰ってきてから購入しましょう。






霊山 嵩山(789m)は古くから祖先を祀る霊山として信仰され、中世には武の神として「和利大明神」が、麓の親都神社・里宮の吾妻神社に祀られています。「和利大明神」は子持山の神を妻とし、「鳥頭明神(東吾妻町、神代杉のある神社)」を子供として吾妻地方の中心的な神であります。


霊山 嵩山のこと(道の駅たけやまHP)
http://www.town.nakanojo.gunma.jp/takeyama/guide.html




  


あ、スミレを撮る吉田さん発見!タチツボスミレとマルバスミレのコラボだそうです。




  


子安社の産石(うぶいし)は吾妻七つ石の一つで、この石の頂上に石を投げて、うまく乗っかると願い事が叶うとか。







今年は3月に暖か過ぎたために、サクラはもう散ってしまいました。残念!




  


本日のスペシャルゲストは植物の先生、宮本亮様なのですが、人気で周りに人だかりができているのでなかなか質問できません…


野生植物写真館(宮本亮さんHP)http://wildplants.sakura.ne.jp/


右の路地に入っていきます。




  


路地との分岐にあった道祖神?が右手に持っているもの、杖の先に頭蓋骨がついているように見えてちょっと不気味。薄暗いスギ林にはヒメカンスゲが。湯の丸山では高山蝶ベニヒカゲ幼虫の食草になっているので、てっきり日なた植物だと思っていました。




  


これはヤブレガサです。ヤマタイミンガサではありません。…もしかしたら、違いが解ったかもしれません。だとすると皆さん、ヤブレガサも食べない方がいいかも知れません。




  


この葉っぱを見て「トウヒレンの仲間」という見たてをサッとするあたり、さすがは宮本様です。エイザンスミレは比叡山で見つかったから…とか、いろいろと聞かせて下さいました。
旧旧反田小学校まで来ました。明治45年建設、奥行き50m、手焼きガラスの建物です。昨年は、中之条ビエンナーレ(芸術祭)の会場として使われ、4月には展示されていました。いや、残っていたのかな?


旧五反田小学校(群馬県WEB観光案内所)
http://guntabi.web.fc2.com/nakanojyou/gotanda.html




  


吉田さんが動いた!旧五反田小学校をバックにマルバスミレの株です。







吾妻三十三番観音札所の一つ、和利堂です。ここでは、案内人の滝沢さんから真田幸隆に攻め滅ぼされた嵩山城(吾妻太郎斉藤越前守の子、城虎丸が籠城)の話がありました。斉藤氏一族は婦女子まで自刃、あるいは大天狗の岩から飛び込んで自決したそうです。


嵩山城落城の話(竹山城中世城郭愛好家、菅原様のWEBページ)
http://www5.plala.or.jp/tutinosiro/takeyama.html


また、空閑という僧の墓もあり、空閑については以下のページを読むといいでしょう。


嵩山(たけやま)三十三番観世音(と空閑)
http://www.town.nakanojo.gunma.jp/takeyama/33.html







あ、このおすまし顔の仏様、好きだな〜(右から2番目)




  


ひと月遅く、サクラの時期に咲くフクジュソウ。これは、ミチノクフクジュソウではないかとのことです。


みかんの花日記 植物似たもの同士12−フクジュソウとミチノクフクジュソウ
http://48986288.at.webry.info/200903/article_1.html





湧水にいるのはカワニナだそうです。ここには昔はホタルも多かったそうですが、今はお米でも農薬を使うのでそうでもないそうです。あれ?カワニナは農薬には強いんだろうか?指標動物でWeb検索すると、以下のような情報がありました。

環境省水・大気環境局と国土交通省河川局による子供向けの調査手引き書『川の生きものをしらべよう』(発行;日本水環境学会・2006)で指標種としてあげられているものを記す。


  


この双体道祖神は特別仲がいいですね。肩を組み合っています。




  


う〜ちょっと冷えてきたかなー。あ、サクラの花びらが流れ切らずに溜まっていますね。




  


宮本さんが嬉しそうに教えてくれました。アリアケスミレです。花つきのいい株です。




  


ヒメジョオンハルジョオンは食べられるんだよー天麩羅にするといいよ」と吉田さん。地元のガイドが地元のことを教えてくれるのがありがたいですね。綺麗な花色のハナモモがあって、







やれやれ、ようやく昼食です。観察して写真ばっかり撮っているからちっともここまでたどり着きませんでした。




  


たくさんのイチゴを抱えて差し入れに来て下さったのは、よしだ農園のホームページに出ていたあのモデルさん!?って思ったら、普通に吉田朝志さんの奥さんでしたー…当たり前か。近所のべっぴんさんじゃ無かったのね。


ズッキーニ&あきひめ苺 中之条町よしだ農園
http://park19.wakwak.com/~ecofarm/




  


そして、温かくて美味いランチです。程良くシナモンが効いた焼きりんご、給食のおばちゃん達が作ってくれた豚汁、具だくさんのおにぎり、




  


よしだ農園のあきひめイチゴ、ギョウジャニンニクのピザ…。この、行政と民間が一体となった心温まるイベント、中之条町ならではですし、吉田さんのインターネット技術を最大限利用しているよなーって思います。ただし、行政とタッグを組んでいるから、参加費一人1,200円=材料費分しかお客様からいただけませんし、このシステムのまま持続可能な営利事業になるはずもありません。10人以上のスタッフがいましたが、恐らく全員無給です。余裕のある人たちが趣味でやっている(ように思われてしまう)のがなかのじょう里山テーマパークの現状ではあります。


…そこは、私の考えと少し違うところ。生の営み暮らしの営み、営利生産活動にならないものは、「あまり必要ではない」ことを証明しているようなものです。ご案内する料金が低いという事は、その活動はおろかその地域そのものに価値がないという事になってしまいます。「仕事を休んで参加し奉仕し、仕事と同様の手当が獲得支給できるもの」にしなくては、ただ自分たちがやっただけの満足感、疲労した充実感を味わうにすぎません。やればやるほど貧乏になるでは、若者が本気になってやるはずがありません。全国の伝統技術的なものが廃れていった理由にはそういう背景だってあるのです。


※なかのじょう里山テーマパークさまの悪口を書いているのではありません。心配しているのです。




  


ネムノキが伐られていました。どういう理由なのかは解りませんが…心材と辺材のはっきりした色の違いは、まるでエンジュのようです。マメ科木本ではこのようになる場合が多いのでしょうか?そして、今日の大サービス。ギョウジャニンニク狩りの特典です。







春の野っぱらで山菜狩り。都会ではとてもできない体験です。宝探し…というより、そこいらじゅう宝だらけでした。







ここは「月とキャベツ」という映画のロケ地です。歌手の山崎まさよしが主役を務め、同時に映画音楽も担当し、主題歌として用いられた「One more time, One more chance」は山崎の代表作の一つともなったそうです。




  


最後の見どころは真田(幸村、信行)に仕えた忍者、田村左次右衛清隆の墓です。連れが「忍者って亡くなったら誰がお墓建ててくれるんだろう?」って言っていました。




  


ボルダリングを仕込むパパ。


今年も、なかのじょうで春のピクニックできて本当に幸せでした!主催者及びスタッフの皆さん、大変感謝致します!でも、料金が安すぎて心配です。どうにかしてください…


と思っていたら、スタッフの方がちゃんと散策ツアーを有料でやってらっしゃいました。


ゆうめん 和利の家 -わりのいえ- 散策ツアー
http://www.warinoie.com/event/


そうです。これなんです。これでこそ地域が元気になるのであります。ひと安心しました!






人気ブログランキングへ にほんブログ村 環境ブログ エコツーリズムへ にほんブログ村 アウトドアブログ 野遊び・森遊びへ にほんブログ村 アウトドアブログ 自然体験へ