奇跡のリンゴ農家、木村秋則さんの本

2012年の秋以降は随分と読書することになりました。やがて、その理由はあからさまになるでしょうが、今、告白するのはやめておきます。それで、生涯の座右の銘となるであろう本に、この年末、出会うことができました。

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録

完全無農薬・無肥料のリンゴ農家、木村秋則さんを取材した本「奇跡のリンゴ（石川拓治著）」は感動しっぱなしでした。取材した石川さんとNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」制作班の方々の立場で書いているのですが、石川さんの文章力というか描写力というかがとても美しく、臨場感があって、目をつぶれば岩木山の麓でリンゴ畑の生き物全てにに愛されながらせっせとリンゴの木の世話をしている木村さんの姿が脳裏に浮かび上がってきます。岩木山なんて行ったことないのに。

読んでいて、何度も感動の大波が押し寄せてきました。そして何度も涙が溢れそうになりました。さらに何度も木村さんの意識にシンクロさせていただくことができました。2012年末、この本に出会って締めくくることが私の運命だったのでしょう。「俺には木村さんがついてる」くらいの勢いです。ようやくですが私にも「懲りないバカ」になりきれる土壌が整っているのです。2013年の覚悟が決まりました。

すべては宇宙の采配

木村さんのもう一つの本、「すべては宇宙の采配」は、木村さんが書いた本です。この本を私は先に読んだのですが、普通のリンゴ無農薬・無肥料栽培を知るために読んだとしたらその内容が面白おかしくてびっくりすることでしょう。これまでの苦労話だけではなく、UFOや宇宙人、龍との遭遇、臨死体験、この世であの世の案内人との再会…など、木村さんには不思議なことばかりが起こります。しかしそういった超常現象に囚われずに、万人が健康に生きていくことができるための安心安全なリンゴづくりに没頭していました。最終的には、全ての生き物と非生物、全てが仲良く暮らしている生態系を畑の中に作ることだということに辿り着きます。

スピリチュアルにも、宗教にも全く興味がない、霊感もなければ神棚も拝まないリンゴ農家のおじさんは、無欲でひたむきに、そしてみんなのために生きています。たったそれだけです。そしてその誠真実のこころは、仏心に通ずるらしいのです。…なるほどと、感心した一冊です。

さて、2012年もまもなく終わりです。
今年ご縁のあった皆様、もっと前から仲良くしてくださった皆様、本当にありがとうございました。

来年も皆様にとって、やさしさと思いやりと感謝に満ち溢れた年になりますように。今年のごとく。

どうか、良いお年をお過ごし下さいませ。