鹿沢園地 『かえでの小径』 を歩いてみました




桟敷山を下見した帰り、日が暮れるまでまだ時間があるので、鹿沢園地の自然学習歩道「かえでの小径」を久しぶりに歩いてみました。来春からの当協会の森林浴セラピープログラムで使えるかどうかを検討するのが目的です。






  


鹿沢高原休暇村に隣接している、環境省の鹿沢インフォメーションセンター。ここをスタート地点にします。2階の展示室には椅子テーブルがあり、待ち合わせ場所としても使えそうです。
今日、歩いてみる「かえでの小径」のルートマップがあります。




  


いろんな風に使えそうな大きなテラスがあったり、少し変った形のベンチがあったりします。
一見無駄にも見える形状ですが、それを楽しむのが豊かさでもあります。




  


インフォメーションセンターの裏から遊歩道に入ります。下に降りてから、分かれ道を右に進みました。最後にとっておきの場所を残しておきたかったからです。




  


サイン「森の中の書斎」

「森の中の書斎」にあるのはベンチと鹿沢園地の自然だけです。
ベンチに座って、耳をすませてください。
鳥のさえずり、渓流、葉ずれなど、自然が奏でるいろいろな音が聞こえてくるでしょう。
深く息を吸うと、森の香りがからだ全体にひろがります。
森の生き物や昆虫になったつもりになると、気づかなかった自然の営みに巡り会えます。
こうして、自然が奏でる「物語」を、この書斎で読んでみましょう。


  


湯尻川を渡る地点、橋のあるところで折り返します。




  


回りにある変わった植物はトクサ(シダ植物門のトクサ科トクサ属)。漢字では砥草と書き、表皮細胞の細胞壁に珪酸が蓄積して硬化し、砥石に似て茎でものを研ぐことができます。もう一つの漢字、木賊(もくぞく)は生薬の名前で、茎を干しその煎液を飲用すると目の充血や涙目に効果があるといわれています。




  


湯尻川を上ります。先ほどの湧水川沿いよりもカエデの種類が豊富で、紅葉がぐんと良くなります。




  


湯尻川の小さな滝もマイナスイオンを感じます。
木々の隙間から、夕日に照らされた村上山が輝いています。




  


サイン「巨石群」

この付近で見られる巨石群は、湯ノ丸カルデラの形成期に、周囲の山々から噴出した安山岩を主とする砕屑岩類と推定されています。
湯ノ丸カルデラは、今から約180万年前に活動を開始したとされる烏帽子岳の噴火活動によって形成されたと考えられています。その後、噴火の位置は少しずつ東へと移動しながら「烏帽子火山群」を形成しました。烏帽子火山群の東には、今も活動中の浅間火山が連なっています。


  


この後、湧水川を渡り、階段を上ると、素敵な木道とベンチがあります。




  


ゆっくりしたいのですが、まずは周囲をぐるっと回って様子を見てみます。すると、小奇麗なトイレがあり、トイレの男女マークはキツツキになっていました。遊び心を感じさせます。




  


小さな湿原に向かって下りていく途中の木道も、立体的で面白いです。




    


紅葉の鮮やかなカエデがいくつか植えられているようです。このベンチは本当に気分が良く、座観場所としても使えそうです。ただし、道路が近いので、車の通る音がどのくらい聞こえるのか…ですね。




  


ここから鹿沢インフォメーションセンター(IFC)に帰る道は、(1)湧水川沿いを少し下り、最後に上ってIFC裏側から回る のと、(2)車道に出て、アスファルトの上を歩いてIFC正面へ の二つがある。


本来のコース設定は、鹿沢IFCの裏側から下りたあと、左に進んでベンチのある湿原から回るのが正解。しかし、私はいいものを後に残しておくタイプなので、今日の様な逆回りの方が好みでした。森林浴セラピーにはもってこいのコースと言えそうです。


今日最後の紅葉、小さなハウチワカエデの樹にお別れをして、家に帰りました。