草津町、殺生河原〜西の河原露天風呂コース下見




殺生河原から草津町に下りてくる登山道は、何年も昔、アズマシャクナゲが咲くころ歩いた。その後、ずいぶんご無沙汰だったが、草津温泉宿泊ゲストのためのツアーコースを検討するために下見しておいた。






  


白根火山ロープウェー山麓駅付近の国道292号線沿いから入る。
登山道に入るなり、地面が陥没している場所があった。




  


さらに進むと、他にも陥没している所がある。中を覗いてみると木の構造物があり、まるで坑道の跡のように見える。確かに明治の頃、殺生河原でも硫黄を採掘していたと聞くが、これが当時の坑道跡なのだろうか。




  


硫化水素ガスにご注意”の警報が鳴り響く殺生河原。これを右に見ながら歩いていく。




  


この辺りの道は、岩がゴロゴロしている。




  


殺生河原以外にも、硫化水素ガス発生地点はある。少し進んだところで後ろを振り返る。白根山の紅葉も進んできているようだ。




  


ここからしばらく、紅葉のいい場所が続く。カエデ科やツツジ科植物の紅葉、コシアブラの黄葉が始まっていた。




  


そしてまた硫化水素ガス発生地点。ここは崩壊地となっているが、谷に落ちるような危険性は無い。




  


これ以降はしばらく変化の少ない森を歩く。林床が笹植生なのは気候がら仕方がないが、せめて景色が開けていてくれたら…。
『特別保護地区 群馬県』の看板が。湯田さんに聞いたところ、ここは環境省によって史跡名勝天然記念物に指定されているものの、群馬県鳥獣保護区として指定するのみではないかとのこと。


史跡名勝天然記念物『草津白根のアズマシャクナゲおよびハクサンシャクナゲ群落』
http://www.bunka.go.jp/bsys/maindetails.asp?register_id=401&item_id=564




  


雰囲気の良いコメツガのトンネルを発見。おっ、しかも食べ頃のマスタケが。帰りにいただいていこう。




  


後半はアズマシャクナゲ群落をかき分けて進んだり、ひなびた木道の道を進んだりと、変化が出てきて楽しい。




  


コース随一のミズナラ巨木が出てきたら、もうすぐ林道の分岐点。足元は砂利道となる。




  


この砂利道を、上に進むと万代鉱(ばんだいこう)源泉がある。進んでいくと、地上に出た配管からしきりに煙が出ている。近寄ってみると硫黄の結晶がくっついていた。




  


もうもうと湧きあがる蒸気と立ち入り禁止の柵。中を覗くと、煙の間から湯畑が見えた。うーん新鮮なお湯だ。この万代鉱(ばんだいこう)こそが草津最大の源泉。




  


砂利道を下って草津町を目指す。途中、いくつかの場所に枠で囲ったタンクから蒸気が出ているのが見られた。これは、ガス抜きのためのものだろうか。




  


かえで、さくら、などの看板と幼木が。ダケカンバの掛札にはアドバンテスト青木博幸と書いてある。植樹や樹木の調査をしたようだ。




  


林道を下ると、マウントマリーナ草津というリゾートマンションに出る。『焼肉レストラン菩提樹』が目立つ。




  


国道292号線に出ると、すぐ左に草津ハイランドホテルがあって、この敷地内の「森のプロムナード」を横切らせていただく。




  


10分ほど歩くと、西の河原公園の遊歩道に出る。左には草津ビジターセンター、そのすぐ上には西の河原露天風呂。
アズマシャクナゲの花の頃、殺生河原から西の河原露天風呂に下りてきながら花を観賞するツアーがいいだろうな〜




  


最後に、草津ビジターセンターを見学。ここは以前は草津町が運営していたが、現在は草津ゆけむりガイドが委託されている。中に入ると思ったよりきれいで驚いた。
左側は草津・白根の動植物の紹介コーナーとなっていた。




  


ちょうと知り合いのガイドさんがいらっしゃったので案内していただいた。入って右側は草津・白根の温泉や火山についてや、歴史や訪問した著名人・文化人についてなど、私もまだまだ知りたいことがたくさん掲示してあった。とても参考になります。




  


また、草津ゆけむりガイドには、中沢康治さんという方がいて、この方がかなり理科を勉強した人でいろいろと専門的なことをなさる。草津の湯畑や西の河原公園では温泉の中に緑色の藻が確認できる。これは私は植物の元祖となったシアノバクテリアではないか!と思った時もあったがそうではなく、イデユコゴメという。強酸性の高温泉という特殊環境で生育する、青緑色の葉緑体をもつ単細胞性の紅色藻類。しかしイデユコゴメも原始的な生物であることには間違いない。


そして『草津電池』で延々と動くフラワーロボット。さすがは中沢さん、面白いの作りますね!ホント、感心します。