藤岡市・鍬夢庵(しゅうむあん)での藍染め体験



楽しみにしていた一日どっぷり鍬夢庵の日。今日は欲張りにいろいろと体験してみる。
まずは藍染めに挑戦。





岩崎さんが染めた、今年着る予定のTシャツ5枚。今日の見本でもある。




  


布の染まり具合は、絹が一番よく染まり、次に麻、そして綿の順番となる。Tシャツを染める場合は、ステッチの部分が化学繊維を使っている場合が多く、その部分は染まらない。
チョウチョのような模様になっている部分は、糸で縛ったとのこと。




  


初めてでいろいろとやるのは危険なので、私はこの丸い模様をつけることに。
夢庵さんの草木染め道具を拝借する。




  


割り箸と輪ゴムを使う。輪ゴムも、細いものや太いものがある。Tシャツの内側に割り箸を入れて、外側から輪ゴムで縛ると、縛った部分に染料があまり染み込まないために、染まらないのだ。




  


ビー玉と大豆は、小さな円模様を入れるときに使う。模様を入れるときは下書きが必要。ここでは草木染め用の、洗えば消えるマーカーペンを使う。




  


背中には北斗七星を入れてみた。前面には、割り箸の円のほかに、もう一つビー玉を複数縛ってみる。どうなることやら。




  


縛りの作業(模様入れ)が終わり、さっそく藍染め開始。染料の藍汁溶液は、藍甕(あいがめ、藍壺)と呼ばれる。これに浸すのだが、植物の煮汁を長期間常温で置いてあるわけだから、発酵しとても臭い。これは仕方のないこと。こういうことを学習するのも良い。




  


藍汁に浸した服が浮かんでこなように、上から金ザルを被せて沈める。藍汁そのものは緑色なのだが、上に浮かんでいる泡は深い藍色。これを「藍甕(あいがめ)の花」という。




  


5分〜10分間くらい浸けて、藍甕から服を出して搾る。出したばかりの布の色は黄緑色なのだが、見る見るうちに青く変色していく。藍の色素「インジゴ」は空気中の酸素と接触し酸化して発色するのだ。これは驚いた。

妻の洋服はまだら模様をつくるために、くしゃくしゃのままで放置。というか、いろいろと縛ってあって広げることができない。




  


私のTシャツは、模様の場所以外は均一に染まってほしいのでなるべく広げて空気にさらす。

藍汁に浸けて、出して空気にさらす。この工程を3〜4回繰り返して十分な藍色になったら水洗いをする。




  


靴下は二足染めてみた。水洗いをすると染料が洗い流されるわけなので、ここで実験を。一方は水洗いをしてから輪ゴムを取り外し、もう一方は輪ゴムを取り外してから水洗いを行う。




  


すると、水洗いをしてから輪ゴムを外した方(左)は輪ゴムでとめた部分へ染料が染み出さないが、水洗いする前に輪ゴムを外した方は(右)はやや滲み出したようだ。このように、輪ゴムを外すタイミングで模様の強弱をつけることができるのだ。




  


最後に、Tシャツもしっかりと水洗い。赤木家の手作り藍染めが完成!





この3点には全て北斗七星を入れてある。私のTシャツには背中に入れた。左下のビー玉を複数使った円も、とりあえずはうまくいった。世界に一つだけの私達の藍染め洋服。




  


藍染めが終わり、室内で談義を。藍の色素は葉にあるので、茎は邪魔なだけ。葉を効率よく収穫するのに苦労しているそうだ。

ふと気付くと、椅子の下のシートにも藍染めが。座布団の下にまで気を使う岩崎さんの心意気がにくいですね!


夢庵(しゅうむあん)
群馬県藤岡市下戸塚616−5
http://www2.wind.ne.jp/kenjiiwa/