草津温泉 摘み草イベント
草津ハイランドホテルの貴ちゃんらが始めた“摘み草”は、今や草津の新たなコンセプトになりつつある。今日は草津スカイランドホテルでプレ草津DCイベントの一つとして、摘み草イベントが行われた。講師は摘み草研究家の篠原準八先生。
私は嬬恋村の回し者としてではなく、草津森林療法協議会の事務局員として参加させていただいた。
貴ちゃんのお母さんの挨拶から始まり、篠原先生の慣れた挨拶と軽い草花のレクチャーがあった。
そして、お弟子さんを紹介。へえ、お弟子さんがいらっしゃるのか…ん?後ろに見えるのは飯塚ちゃんじゃない。お元気そうで何より。へえ、楽天トラベルも群馬DCを見据えて動いているのかな?
今日の参加者は合計50名以上。特に広い歩道があるわけではないので、この人数で街を徘徊すると長蛇の列になってしまう。それは仕方がないことなのだが、先頭の篠原先生の説明は後ろの方は聞こえない。また、これだけの大人数で草花を採取しながら歩くというのは、きちんと説明をしておかないと自然破壊に結びついてしまう。このイベントは、地元民の理解と協力が必要なことと、実施するにあたっては少人数でこぢんまりやるのがいいのだろうと思う。
≪篠原準八先生講義メモ≫
・摘み草を摘むときは刃物ではなく、手で摘む。手で折って折れるところじゃないと固くて食べられない。
・ヤブカンゾウの花は1日でしおれる。
・アジサイは、花は良いけど葉はダメ。
・ヤマウドの花、ツユクサ、クズの花、カボチャのつる、ギボウシの花、ゲンノショウコ、アザミの葉、カキドオシのつる、フユノハナワラビなどが天麩羅で食べられる。
・アザミは日本に80種類くらいある。
・フキは、葉の方が茎よりも香りが高い。小さなものを採る。フキの茎部分は捨てる。
ある程度摘むことができたので、早速会場に戻り種類別に分ける。50人が摘んできたものを整理するのも大変な騒ぎ。
≪篠原準八先生講義メモ≫
・カンゾウは二つに割って花弁だけ食べる。おしべやめしべは捨てる。
・クズの花は、下のほうの古くなった花は取り除き(別の料理で使う)、上のほうだけを天麩羅で揚げる。
・取り除いたクズの花は、三杯酢にする。
。コーンフリーはヨーロッパで中毒が起こったこともあり、農水省が近年食べられないと発表した。
・ミゾソバの花も食べられる。
・モミジの葉は黄色く揚がる。味はおいしくない。
今回は6つの班に分かれた。篠原先生がどの班が何を揚げるのか指示し、決められた摘み草を取り洗うのだが、50人が一気に摘み草を洗おうとするとホテル中の水周りを占拠することになる(笑)。これも大変。キャンプ場とかでできると良いんだろうなあ。
この班はカンゾウを与えられた。二つに割り、おしべとめしべを取り除いている。この作業はやりたかったな〜
さて、いよいよ天ぷら開始。スカイランドホテルの若女将・小林由美さんが篠原先生直伝の揚げ方を伝授してくれた。
≪摘み草の天ぷらの揚げ方≫
・160℃〜170℃の油で揚げる。
・粉と水は1:2の割合。あまりしっかりと混ぜない。玉ができていても良い。
・摘み草の天ぷらは中身が良く見えるように揚げる。薄い衣で。
・カラット揚がるからダイヤモンドの天ぷら。
・摘み草は天つゆではなく塩で食べる。
私たちの班はイタドリの他、やや地味な素材を揚げた。
濡れた葉を拭いてから、衣を着けて油にドボン。カンゾウの花も、チャレンジさせていただいた。
ヤマウドの花はとても美味しいらしい。揚がった姿も美しく、食べるのが楽しみだな〜
クズの花は、上のほうは天ぷらに、下の方は花だけを摘んで集めておく。これを三杯酢にするのだ。
花はどれも、お湯にくぐらせると色があせてしまう。湯上げした花に酢を加えるとあっという間に鮮やかな色に戻る。
これを三杯酢にするのだが、あれ?醤油を使っていなかったような気が…?
小鉢に盛り付けて、できあがり。
篠原先生、草を摘んでいるときと、料理のときとで衣装を変えるなんて、なかなか粋な計らいですね。
次にツユクサ。まず、茎に固いところがあったので、それを除去した。
少量の塩を入れたお湯にさっとくぐらせ、豆腐と合わせる。ツユクサの白和えのできあがり。
あっちの班、こっちの班と回り、自分の天ぷら盛り合わせを確保。山菜の炊き込みご飯と一緒に、たらふくいただきました。
しかし、やはり日頃食べなれている野菜ではないので、どうしても山菜独特のアクの味は出てしまう。摘み草だけで腹いっぱいにするのは厳しいと思った。以前、コシアブラとヤマウドの天ぷらを食べ過ぎて胸やけしたことを思い出した。
だから、通常のおもてなし料理の中に、何点か取り入れて季節を感じさせたり、ホメオパシー的に少量のアクを食することで健康な体を維持する…という風に取り入れるのが好ましいと思う。
篠原先生はイベントの最後に、「津の意味は港です。草が集まる『草津』で、ぜひ摘み草を根付かせてください」と仰っていた。