草津サイクリングロードコース下見



4月15日の草津森林療法協議会のスキルアップ研修会は、湯田さんが所用のため、私がピンチヒッターとなった。まあ、私流にやるしかないのだが、湯田さんに下見を付き合っていただくことにした。

矢沢川は中和しなければ透明なのだという。茶色の川の色は、石灰を入れて中和したせいで、酸に溶けていた鉄分が流脱しているのだという。

この沢で譲り葉となっている木は、どうやらクマシデのようだ。


  


伐った幹から萌芽更新。こういうものを題材に、生命力とは…という話のアプローチはできるわな。

ふと、ウラジロモミの幹に目をやると、日陰にコケ類がついている。これはよく見る光景だが、なんとなく陽なた側にヤニ袋が多いように見える。もしそうだとしたら、どうしてそのような性質になっているのだろう。


  


今日、初めて教えてもらった木はナンキンナナカマド。普通のナナカマドとはちと違うらしい…が、これだけでは私には判断しようがない。実がやや大きいこと、ウサギが好んで食べることは解かるが…

あと、花序の下に托葉がつくらしい。初夏に調べに来なくては。


  


いくつかのクリの木に病気が見られる。激しく病に侵されているが大丈夫なのだろうか?広葉樹の生き方、針葉樹の生き方の話の題材にはなるだろう。

しかし周囲のクリの木には伝染していないように見える。これもフィトンチッドでウイルス情報を伝えているのかもしれない。


  


伐り口から黒い汁が出ている木はヤマウルシだろう。黒いのは漆の成分かな。

こだまの広場にある丸太は、穿孔虫が這った跡が面白い。しかしこれを癒しのプログラムにするにはどうしたらよいのだろう。


  


ネジキの芽は、とても赤い。他のツツジ科植物と同じように、見事な紅葉をするのだが、それもアントシアニンが多く含まれるからだ。植物がアントシアニンを作る理由はいったい何なのだろうか?アンントシアニンは抗酸化力があることで有名だが、やはり実を食べてもらうためには採食者の体調が良くなるような進化をする必要があったのではないだろうか。

間伐したリョウブの切り株があちこちにある。これを輪切りにして、参加者にお渡しして何かできないだろうか。来年芽が出てくるときのために、何か仕掛けをとか…。


  


さっきクリの木で見たような病気が、コシアブラの木にもある。遠くてよく解からないのだが、あれは人間が何度も山菜として食べようとして採ったあと、植物がなんとか取り返そうとして栄養分を送り込み、肥大成長してしまった跡によく似ている。サルもいないらしいしので採った跡でないとするとなぜああなったのだろう?どんな病気の仕組みなんだろう。

アオハダの短枝は面白い。しかし一年生枝はこうはならない。アオハダの一年生枝だけで同定できる人がいたら凄いな。


  


カエデの冬芽の同定のプログラムはあまり気が進まない。この時期は芽もふくらんでいるし、カエデの種類を知って喜ぶのはマニアだけだからだ。

恐らく一つ目がヒトツバカエデ、二つ目がハウチワカエデ。基本的に葉が大きい方が冬芽も大きい。

思い出した、この藪の中に自己修復中のいいモミがある。これを使おう。

  


昼食処は日本で初めてのペンション、草津綿貫ペンション。しかし今日はいつものペンションの方ではなくて、別でやっているレストランの方に入る。RODODENDRO(ロドデンドロ)という。湯田さんのおごり。ラッキー。

席は4組のみ。手の込んだサービスをモットーにしているのがわかる。

ランチメニューにも丁寧なお品書きがついてくる。


  


前菜は群馬県ニジマスの自家製燻製と群馬県産野菜のサラダ添え。味付けしていない生野菜をニジマス燻製と一緒にいただくことでちょうど良い塩加減に。ラデッシュの素敵な細工も気に入った。

パスタ料理は海の幸と群馬県産野菜のスパゲティー。春らしくフキノトウを使っているのだが、これと貝類が上手くハーモニーしている。個性の強いもの同士なのに喧嘩していない。思わずおかわりしそうになった。


  


自家製パンは3種類ある。写真は素焼きのピザ「フォカッチャ」これに、黒豚バークシャーの背油を、香草5種類・フランスの海塩を使って作ったラードを付けていただく。これも癖になりそう。

デザートは4種類から選べる。一番美味しかったのはタヒチ産ヴァニラビーンズ入りパンナコッタ、自家製佐藤綿のジャム添え。

このランチコースで¥1,600は、お安いよな〜。草津に寄った時はぜひ。

Ristorante Al Rondendro(レストラン ロンデンドロ)
http://www.watapen.com/20-00-00_al_subtop.htm
〒377−1711 群馬県吾妻郡草津町557−11 TEL:0279-88-6150