2級樹医養成セミナー 2007/11/25

最終日はまず「樹木と菌(腐朽菌)」として、近畿大学農学部教授・榎章朗先生が講義を行う。「えーっとこの講義は案外、森林生態系や樹木のことはやらないのですか…?」と仰ったので、「その分野は片山先生がやってくださっています」と答えておいた。この講義は私には最も得意分野なので、うんうん、仰るとおり!と思いながら聞いていたが、割り箸の話が出たときは室内がざわついて、休憩時間には「私はマイ箸を使っている」「私は割り箸でも洗って使っている」など、いろいろな意見が出ていた。…その時はとりあえず議論する時間の余裕がなかったので私は発言を止めておいたが、ここでは言っておきましょう。割り箸は、ぜひ使ってください。購入が可能な人は何とかして日本の間伐材の割り箸を。店頭に並んでいる中国産シラカバ材しか手に入らない人でも、割り箸は使いましょう。例え輸入箸しかなかったとしても、割り箸をピシャっと割って背筋を伸ばし大地の恵みに感謝して食事をいただく素晴らしい日本の文化を継承することにはなっています。但し、洗って使うかどうかは、何ともいえません。新しい箸を毎回ピシャッと割って食することに、私たちの心に謙虚さが生まれるように思うからです。また、洗った割り箸は乾きづらいので、古くなった割り箸の再利用は衛生的には良くないと思います。古くなった割り箸は洗うのに時間がかかりますから、水や洗剤の無駄を省くためにも、家庭ではマイ箸が良いと思います。漆塗りの美しい箸も日本的で良いものです。そして野外では割り箸がいいでしょう。…批判を恐れずにあえて言うならば、使った割り箸は野山に返してやることができれば、一番良いでしょうね。

次に「肥料学」。京都大学大学院農学研究課助教授・矢内純太先生。今回の先生の中では、最も時間をかけて丁寧に話してくれる先生。素人に合わせている様子がわかる。

最後は「樹木と環境2」「樹木の根系」を夙川学院短期大学助教授・片山雅男先生が行う。好きな分野の超専門的な話で興味津々なのだが、この辺で脳みそがオーバーヒート。目を開けているのがやっとな状況なのに寝かせてくれない片山先生。うう、なんつー厳しいセミナーだ。