雲上トンボ
梅雨の晴れ間に、弁天池に出かけた。ミツガシワの花を見ようと思っていた。
ところが、もうミツガシワの花期は終わっていた。代わりに、一歩進むたびに草むらから何組も飛び出てきたのは目の覚めるような水色のトンボ、ルリイトトンボだった。ちょうど繁殖の時期だったようだ。
交尾に成功したつがいは逆ハート型になり、このまま飛行する。なんと器用な。
今地球上で最も栄えている種グループである昆虫達。合体にハート型を選択したのは何億年も前に分かれた私達とルーツが一緒だからなのだろうか…
なーんて、ありえない、ありえない。でも今日はそんなテキトーなこと考えたっていい。
だってここは弁天池で、おまえは雲上トンボなんだから。極楽トンボなんだから。