交流登山「渋峠〜芳ヶ平〜草津」

嬬恋村インタープリター会交流登山「渋峠〜芳ヶ平〜草津」。今日の案内は私が担当する。

集合場所の草津天狗山に到着する5分手前、R292路上でイノシシがウロウロ。6:45頃。げっ!こんな時間に出てきてもらっては困るなあ。あなたは危ないんだから夜行性でいてくれないと!

渋峠では、子連れ熊出没情報と、「小熊に手を出さないで」との注意書きが。今年は熊出没が多い。

芳ヶ平は、紅葉はもう下り坂。残念ながら、今年の紅葉は良くない上に連休の大嵐で葉も飛ばされてしまったみたい。うーん残念。


  


ダマシ平にあるカラマツの大きなテングス病は、やはりはじめて見た人は何かの巣だと思うようだ。今日も一発で当てれた人は少なかった。

湿原の植物は皆枯れてしまっていたが、アカバナの果実(さく果)の縦に裂けている様子が、ヤナギランのさく果ととても似ているのを観察した。


  


カモシカが、近距離によっても逃げない。直線7〜8mの位置。カモシカとの間に窪地があるので「奴らじゃあ、こっちにまで来れるまい。」とでも思っているのだろう。

サビバナナカマドを今日はじっくり観察する。なるほど、確かに葉の裏面の脈上に褐色の軟毛が見える。実際には表にもあるらしい。


  


コゲラ(キツツキ目キツツキ科)は、最も人間を恐れない野鳥の一つだろう。今日も5〜6m程のところで木の枝をつついていた。太い幹だけではなく、ずいぶん細い枝もつついていた。

カラマツの球果は、色的に今年のものでは無いように見えた。皆で検討した結果、どうも4〜5年生の枝につく場合が多いのではないか?ということになった。

そして毒水沢を越えた辺りから、足元に殻斗はついているのだがドングリがきれいに無くなったミズナラの折れ枝がころがり始める。これは一体…?


  


そして上を見上げるとそこいら中が熊棚だらけ!山歩きばかりやっているメンバーなのに、案外、じっくり見たことある人は少ないのだ。皆「ワー」とか「ウォー」とか声を上げていた。

登山道沿いでは最も大きい三つ又のミズナラにもしっかり爪の跡が。ここが一番見やすく、観察するのに適している。嬬恋周辺の登山道でこれだけ熊棚が見られるところは少ないだろう。

この三つ又ミズナラに続いて、程よく林冠が閉鎖した天然生林があるが、ここが木漏れ日の加減といい湿度の具合といい、何度通っても気持ちが良い。…ハンモックでも持ってきて、熊になったつもりでいっぺん樹の上で眠ってみるかな。