霧の湯の平







仲間たちとやっと、黒斑山塊を周遊する夢が叶った。予定の9月12日は大雨、13日も雨、3度目の計画でようやく霧。もう行くしかない。


トーミの頭から草すべりを下りると、湯の平は霧が晴れ、周囲の尾根は霧に隠されてしまっている。

湯の平はすっぽり霧にふたをされてしまったようだ。標高2,100mの、霧に閉ざされたお椀の中で私たちは地球のスケールを感じていた。

360度、どこを向いても頂は霧で見えない。もっと上があるようでわくわくする。もっと深く、大きいお椀かもしれない。


このお椀の中で、神秘的な体験を授けてくれた霧の日に感謝した。今日が晴天でなくて良かった。