快適な棲み家







地上8メートルくらいのところに、絶好の樹洞があった。こんなに快適な棲み家を動物達が見逃すはずは無い。ここ数日、降雪があったにもかかわらず出入口に雪が付着していないのは利用しているからなのだろう。

私たち人間は、手前の樹林を透かして、向こう側の山や水辺を見るのが好きだ。これを「眺望−隠れ家理論」という。野性の中で人間が生きていくために好ましい空間の一つだったのだと推測されている。


その条件と全く一致するこの樹洞。いったい、誰が使っているのか…?恐る恐る近づいてみた。

でも結局は、抜き足差し足で、そーっとその場を離れることにした。だって人間だって覗かれるのは嫌だものねえ。