村上山・鹿沢園地紅葉ハイキング



この日は環境省鹿沢地区パークボランティアとしての活動。村上山(1,746m)は初登頂となる。実は楽しみにしていた。

このコースは山頂手前のあずまやの他には休む場所がない。僕としては一本道でもその位置休憩で立ったまま休みを入れ、その間に森のお話をしてほしいのだが、そういう自然観察の類は午後から僕がやる事になった。

頂上の眺めもなかなか良い。本白根山や篭ノ塔山よりも嬬恋平野が近く見える。田代湖が大きい。2,000m付近にもやのラインがあり、それと上層の雲の間の山並みが美しい。日光白根山も見えていたような気がする。

下谷会長の話では、田代の馬鈴薯原原種農場の前身は、昔戦争の頃、B29を打ち落とすための対空ミサイルの研究所だったという。マジか?


  


いきなり、池田PVに「ゴヨウマツの話をしてくれ」と言われる。葉が5枚、嬬恋村の松では一番大きくなる話…少し話したが、それよりも参加者はちょうど目の前に転がっているフレッシュなリスの食痕を見てたほうが楽しい。これぞリアルネイチャー。

こういうリアルネイチャーもある。8年に一度大発生するヤスデ!幼虫は地中の中で脱皮を繰り返し成長し、8年目に成虫として地表に出てくる。つぶれた臭いも強烈でオエー。…ここで、ドングリなどの堅果類の事を考えていた。毎年定期定量的に発生してしまうと、天敵(いるのか知らないが)が繁殖し絶滅の危機がある。8年のタイムラグと大量発生という戦略で、捕食者の生息数をコントロールしているのでは?

時期はずれのツリガネニンジンの花が、ずいぶん低いところで出ていた。しかも上向き。上部花序は茎が切断されてなくなっており、切断された後、生き残るために花をつけた…しかし花茎を伸ばすほどの余力はなかった。見ていてそんな気がした。


  


チョウセンゴミシマツブサマツブサ属)の実の色が鮮やか。刀根さんは毎年お酒にして楽しんでいるそうだ。果実に五味(甘、酸、苦、辛、塩)があり、滋養強壮、喘息に効果てきめんという。今度一口もらう事にした。

園地に戻ると、特性の豚汁が!一杯¥100は安い!っつーか安すぎる。これはやりすぎではないか?今後きつくなるぞ。

午後からはまもなくクリタケ(モエギタケ科クリタケ属)が。こりゃあ立派な株になりそうだ。


  


かえでの小径にはオオツリバナが多い。実は変わった形に裂ける。参加者は【不思議な木の実】が気に入ったようだ。

ミズキの実も、たくさん結実していた。途中のヤマウルシの実同様、悪乗りして食べてみた。めっちゃマズい。

湯尻川が午後の日差しに照らされてきらきらする中、今日のイベントは終了した。