バラギ湖下見

さて、冬芽観察からそのままバラギ湖へ。

まず目立つのはミズキ(ミズキ科ミズキ属)の赤みを帯びたつややかな冬芽と若枝。頂芽は大きく長さ7〜12mm。葉痕は半円形またはV字型。皮目の割れ目もよく目立つ。

ヤマウルシ(ウルシ科ウルシ属)は側芽にも特徴あり。心形または三角形の葉痕から覗く側芽はまるでエイリアンの目のようだ。


 


オニドコロ(ヤマノイモヤマノイモ属)の朔果に見えるがどうだろう。近種にタチドコロやヒメドコロというのがあるらしい。

万座のコシアブラの冬芽によく似ているのはウコギ科ウコギ属である証拠。刺のある枝からハリギリかと思いきやヒメウコギの可能性が出てきた。判定は持ち越し。


 


マユミ(ニシキギニシキギ属)の朔果(さくか)も残っていてくれて助かる。冬芽は枝の先端に頂芽を1個つけ側芽は対生、8〜12枚の芽麟は緑色を帯び、その淵は白い。頂芽は側芽よりやや大きく長さ3〜7mm。

中の写真は冬芽や樹皮からはチョウセンレンギョウ(モクセイ科レンギョウ属)に見える。念のため花期が来てから判定しよう。

ミズナラ(ブナ科コナラ属)も殻斗(かくと)が残っていて楽しく観察できそうだ。冬芽は互生し、卵形または五角錐形で先端はとがり、25〜35枚の芽麟につつまれる。頂芽葉側芽より大きく、長さ5〜10mmで周囲には頂生側芽が輪生状につく。


 


しかしキツツキの掘った穴の多いこと多いこと。アカゲラコゲラの仕業か解るほどまだ詳しくない。

ヤドリギヤドリギヤドリギ属)は冬山ではよく目立つ。冬でも青々としていることから西洋では生命の象徴、聖なる木であり、クリスマスリースとして飾られたのだという。また西洋のヤドリギの実は白く、よく粘る果実は男性精液の象徴ともされ(女性の象徴は赤い実のヒイラギ)、聖なる夜、ヤドリギの下で待つ女性には、キスをしても良いのだという。本当だろうか?

そんなヤドリギにふと目をやるとキジが食事をしていた!ビックリ!おかげでよい写真を撮る事ができた。


 



もう絶対に忘れないはずの足跡、キツネの足跡。実際には雪上ではキツネの足跡はこんなには残らない。音を立てずに獲物に忍び寄るために、足の裏は毛が密生しているのだ。

リスの足跡も見つかった。左下から現れ、キハダの木をあえて登りその後降りて右上のほうに去って行った痕である。何のために寄り道したのか?

サクラの木の枝の間に、アカマツの球果が挟まっている。この木には他にもいくつか挟まっていた。リスがこうやって貯食するケースもあるのだろうか。


 



最後に、気になった足跡を紹介。

森に続く足跡・・・始めは僕はカモシカかと思った。歩幅は40〜50cmくらいだったと思う。少し後を追ってみると、足跡がはっきり見えた。10〜15cmなのでサルかな・・・と思って帰ったのだが、調べてみるとサルはもっと指が長く、親指が他の指と離れているのがはっきりと解るというのだ。ではこの足跡は何なのか・・・?

爪の痕が残っていない。大型のネコ?アライグマ?ハクビシン