万座温泉から朝日山−ぼうず山 周回スノーシュー コース研修会
昨年から草津白根山の火山活動が活発化しており、湯釜火口から1km以内が立入禁止となっています。
草津白根山周辺 国道292号の通行規制について(群馬県HP)
http://www.pref.gunma.jp/06/h2800035.html
これにより、草津温泉から白根山湯釜へのスノーシュー、或は万座温泉から白根山湯釜や地蔵岳に行くスノーシューツアーは実施できません。草津温泉からは本白根山が1km圏外なのでそちらに行けばいいのですが、万座温泉から安易に高い山に登るコースとして新たに「万座温泉から朝日山−ぼうず山周回コース(http://ecotourism.or.jp/snowshoe/manza_bozuyama01/index.html)」を設定しました。今日はそのコースの下見研修会です。
■スノーシューガイド研修会 - 万座温泉から朝日山−ぼうず山周回コース -
http://ecotourism.or.jp/training/ssg-tr-manza-bozu01.html
※後で当方で画像素材として使えるために、たくさんの画像をアップしていますのでご注意ください。
五本の幹が一直線に並んだコメツガの樹。ここから先は山の神々の森なのです。
毎年、なぜか穴ができてしまう場所をチェック。動物の足跡が切れている場所。ここで戻ったのですね。
森の中を抜けて
広々とした尾根道に出ます。
初心者なら、この尾根道へのスノーシューピクニックツアーでも十分に満足していただけます。
「あーああ〜」って叫んでしまいたいくらい。
天空の道、志賀草津高原ルート(国道292号線)に出ました。白馬の山々がとてもきれいです。
国道292号線をそのまま北上します。白根山地蔵岳に向かっていく感じ。
天空の道をしばし散歩。
この辺りで雪洞掘りをします。
横になれるほどの大きさになったら、お二人様用としては十分ですね。プローブで人を突っつく感触を体験したりしました。
白根山地蔵岳の方で、ホシガラスがしきりに地面をつついている姿が見えます。湯釜半径1km圏外のところまで登って近づき、様子を見てみました。
ここは矮小低木が密生する偽高山帯、風衝地です。強風のために雪が積もらず、ホシガラスにとって餌を隠す絶好の場所だったのです。
近寄ってホシガラスがほじくった穴を観察します。
周囲にはハイマツの実の外殻が散らばっています。もちろん、中身の胚珠は食べられなくなっています。
地面の中で、ハイマツの球果は土と一緒にカチコチに凍っているので、取り出すことができません。そのまま突っつくわけです。こうすれば下側になった実(胚珠)はそのまま春を迎え、上手くいけば芽吹くことができるでしょう。ハイマツがどうして他のマツ類のように風散布型種子へではなく、動物散布型を選んだのかが理解できたような気がしました。羽をつくる進化をするよりも、実を大きく美味しくする進化をした方が、多大な協力を得られ、子孫を残せることが解ったからです。
では、本来の目的地、ぼうず山へと向かいます。何もない大平原に向かっていくのは何か不思議な感じがします。
広い大平原、何かに使えそうな気がします。いったい何でしょう?
しかし、ここは強風吹き止まぬ風衝地。一面にシュカブラが見られます。
ぼうず山山頂からは日本海が見えていました。ここからは、万座に向かって降りて行きます。
この広々とした一枚バーン。バックカントリーをやる方には堪えられない斜面です。左の溝には、落ちないように注意してください。
スノーシューで降りるのがもったいない、という声が上がっていました。
ここを飽きるまで何回も登って滑る、というのでも良いでしょう。
まさかとは思いますが、下る尾根を間違えませんように。あっちに行ったら、自滅します。
川の合流地点にある、不思議な吹き溜まり。川の上をYの字に風が吹き降りてきて、このような形状に削られるのでしょうか。面白いですね。
最後の見どころは、このゴヨウマツ巨木です。幹周目通り5.05メートル、樹高25.0メートル、根元周11.9メートルで群馬県最大のゴヨウマツ。樹齢500年程度と考えられています。
凄いねじれですね!万座温泉の自然の厳しさがよく表れています。力強く生き抜いた証でもあります。ずーっと長生きしてほしいですね!