万座温泉スノーシュー三昧3日間ツアー 2日目 熊池方面
東京シニア自然大学御一行様の「万座温泉スノーシュー三昧3日間ツアー」。
2日目は、ミズナラなどの巨木がひしめく旧熊池遊歩道付近をご案内します。
万座熊池巨木めぐりスノーシュー
http://ecotourism.or.jp/snowshoe/manza_kumaike01/index.html
本来は行きと帰りを別コースで歩く、周回コースをとるのが私のモットーなのですが、今日は安全のために同じ道を歩くことにします。
カラマツの大木に挨拶をして、どんどん谷を降りていきます。
新しい道路が建設中で、心配していたのですが、万座最大のウラジロモミは健在でした。とても背が高い樹です。おや、上部に鷹の巣がありますね。
幹周4mオーバーのウラジロモミ。まだまだ元気そうです。
熊池の現在の様子は、扇状地形に湖沼ができる過程の標本みたいなものです。熊池湖沼群のような場所では、数百年〜数千年に一度は大規模の土砂崩れが発生し、残された土砂の凸凹跡地に大小の水たまりが残ります。谷あいの万座温泉は水害には弱い。これは仕方のないことです。
これは、鳥居ではありません。自然歩道の看板跡です。チョウセンゴヨウの葉を観察したりして、
「聖なる森」の入口に来ました。ここには森の番人・クロサルノコシカケがあります。髑髏に見立てたクロサルノコシカケ、頭蓋骨が年々長くなっていきます。少しずつですが、キノコは成長しています。
なぜ「聖なる森」なのかって? それは…
ご覧ください、このミズナラを。ここは数百年前から生き続けてきた、神霊宿る巨木の森なのです。
ミズナラも右腕を挙げて「ハイ、チーズ」しているかのようです。
このミズナラはどうですか?幹が三本足になっている、正真正銘の三又の大木です。
横から撮るとこんな感じ。ずいぶん、傾いていますね。これも地滑りによって大きな力が樹木にかかったため、なのでしょう。
幹上部が三又に枝分かれしている樹木は「神様が止まって休まれるところ」とされ、山師の間では伐らない決まりになっていたそうです。では、幹下部が三本足になっている樹木は?…神様がお通りになるところ、きっとそうです。
そしてこの巨木はなんですか?これだけで解ったら、樹木博士ですね。答えはハリギリです。
この界隈では大きなハリギリはほとんど残っていません。優れた建材になったそうですから、伐採され使われているのかもしれません。嬬恋村干俣にも、円通殿という、ハリギリで建てたお堂があります。まとわりついているツル植物には締めつけられているようにも、ハリギリがわざと着飾っているようにも見えます。
ダケカンバの巨木。これも幹回りは4mオーバーです。
今日は、この巨木の下でランチにしました。鮒池周辺には他にもいろいろな巨木があるので、樹木好きな方でしたら長時間、探索を楽しむことができます。
帰りは、これまで降りた分を登らなくてはなりません。かなり時間がかかりますので、(一般の方は)昼食を食べたら、帰ることを考えるようにしましょう。
万座熊池巨木めぐりスノーシュー
http://ecotourism.or.jp/snowshoe/manza_kumaike01/index.html