浅間火山を考えるジオツアーご案内



今日は埼玉県のN様ご家族を浅間火山学習エコツアー(小浅間山ハイキング鬼押出し溶岩ウオッチング)にご案内しました。


なんと小学校4年生の総合学習で火山をテーマにされていて、秋までにレポートを提出しなくてはならないそうです。凄い高度なことをする学校様なのですね。これは浅間火山ジオガイドとしては腕の見せどころです。お任せ下さい。


まずは 浅間山ハイキング(軽登山)http://ecotourism.or.jp/hiking/koasamayama/index.html)から



  



軽井沢町にお迎えにあがったら、滞在先の公園で猛禽類の鳥が飛べずに困っています。かわいそうに、怪我をしているのでしょうね。ノスリかと思いましたが、トビのようです。



  


まずは東大浅間火山観測所へ。地層の露頭場所は、ここ数年で最も深く、掘り下げられていました。1108年天仁元年の浅間山大噴火の際には、大量のスコリア(黒い軽石)が降り注いだとされますが、その層は何層にもなっていました。そして一回の降下量は、1783年噴火の際よりも少なかったことがわかります。面白いですね!



  


黒ボク、つまり褐色森林土があれば、その時代は大噴火はなかった、と考えて良し。さあ、どこにありますか?
軽石の色、大きさ、重さ。いろんな種類が観察できます。



  


そして小浅間山ハイキング。単調で飽きのくる登山道なので、途中森に入ります。そこには大きなカラマツとの出会いがあります。1783年浅間山大噴火から231年、このカラマツは何歳だと思う?



  


少しの間、森の中を歩いてみます。シダが大きく茂っていてまるでジャングルのよう!



  


登山道に戻ってどんどん登っていきます。ダケカンバの皮って不思議ですね。



  


馬返しに来ると、「火山観測施設観測井掘削工事」が行われていました。どのくらいの深さまで掘っているのでしょうね。



  


ここからは、急激に斜度はきつくなり、また足場も軽石主体のガレ地で悪くなります。喉も乾きますね。2万年前の小浅間山の溶岩と近年(恐らく20世紀)に降下してきた火山礫を見比べてみたり。



  


ここから、斜面の向きが北西に変わります。すると突然、足元はこれまでの白い軽石基調から黒い石に変化します。どうしてかな?






浅間山山頂に到着! 頑張りましたね。




  


では、小浅間山がどうして軽石だらけの山なのか、そもそも、どうして軽石ができるのかを考えるためのプログラム「コーラ噴火実験」を行います。そうそう、そうやって火口を開けて、マグマを膨張させる誘発材を仕込んで…




ドッカーン! (゚Д゚ノ)ノ



      


いや〜今日の勢いは凄かったですね。まさにプリニー式噴火…。
下りの道は、来た道とは別のルート、急な道を下ります。
とても急な道ですが、軽石がクッションとなり案外歩けてしまいます。ズボズボ。


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そして次は 鬼押出し溶岩ウオッチングhttp://ecotourism.or.jp/hiking/onioshidashi/index.html)です。



  


天然の香水、イブキジャコウソウの香りを嗅いで、ガラス状になった溶岩と溶岩じゃない黒いものを見つけたり。



    


おや、ヨツバヒヨドリにアサギマダラが吸蜜しています。あれまあ、あっという間にKちゃんは素手で捕まえてしまいました。どうしてそんなことできるの?すごい能力だね。



  


ヒカリゴケを覗いたりしているうちに、とても開けたところに来ました。鬼押し出し溶岩に覆われた大地が、再度、森に帰ろうとしています。



  


鬼押出し溶岩流の下部にできた、不思議な段差。ここのおかげで、素晴らしい眺望を望むことができます。そうそう、鬼押出し溶岩も、触ってみると、とても変わった石だということがわかるね。軽石(スコリア)と密に詰まった石とが融合しています。どうしてだろうね。



  


この、密ではない、スコリアと合体した岩石だから、こんな複雑な形を今日まで保っていられたんだよ。何に見える?



  


見晴台眼下の大きな馬蹄形地形は、この雄大な景色を造ってくれた。黒斑山の馬蹄形地形は約2万5000年前の山体崩壊でできたそうだが、ここはどんな原因でできたんだろうね。



    


帰り道では、用心深くて人を寄せ付けないクジャクチョウまで素手で捕まえそうになっていました。なぜ、Kちゃんからチョウチョは逃げないんでしょうか?この後、ヒョウモンチョウ素手で捕まえていました。



    


この後は、いくつかの浅間石を見て回りました。“世界に浅間山麓にしかない”、といわれる板目石、そして謎の鬼押出し溶岩流崩壊で崩れ落ち、北麓を転がり下った巨大な岩塊にも訪問しました。





どうだい、自然の力、火山のエネルギーって、凄いでしょう。これから作る火山学習レポートの参考になりましたか?


では、この後は伊豆大島の名ジオガイドをご紹介。グローバル・ネイチャー・クラブの西谷さん、次の火山学習ジオツアー、お任せしましたよ!


伊豆大島グローバル・ネイチャー・クラブ http://www.global-ds.com/


ジオツアーリレー、楽しみですね。私もそのツアー行きたい〜






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