万座熊池巨木めぐりスノーシュー、下見の巻



今日は橋詰将太氏と万座温泉は熊池湖沼群のスノーシューコースを視察してきました。


万座温泉 熊池巨木めぐりスノーシュー
http://ecotourism.or.jp/snowshoe/manza_kumaike01/index.html


ハリギリ、ミズナラ、ダケカンバ、ウラジロモミなどの樹種では、嬬恋村内では最も大きい個体がここにあります。万座川流域こそが嬬恋村最後の秘境です。いや、吾妻全域でと言えるかもしれません。思い起こせば10年前、私が最も売り出したいスノーシューコースはここでした。このコースをアピールすれば、万座の自然環境の豊かさを最大にアピールでき、そのイメージを定着できるはず、本当にそう思っていました。



  


入口にあるのはダケカンバとコメツガの合体木。おお、これも「夫婦の木」です。後ろから木霊が顔を出しておりますが…。この2本を一緒に測った太さよりも、もっと太い樹木がこの森にはあるのです。



      


コシアブラの変形木を見たりしつつ下っていきいます。ダケカンバの根元で大きく足が埋まりました。春ですね、気を付けないと!




かつての地すべり地帯。大々的な地すべり復旧工事が林野庁我妻森林管理書により行われています。


関東森林管理局/万座地区の平成13年9月11日の台風15号による災害
http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/agatuma/manza-gaiyou.html



  


まずはトウヒの巨木を発見。幹は完満ではありませんが、根元は最大級です。



    

    


森の中を下ってゆきます。樹齢数百年の古木がゴロンと転がっています。この一本一本にも、神霊が宿っているような気がします。やはり、万座の森は一味違う。



  


気になっていた、見て美しい樹木、冬芽を樹皮の感じから、やはりシナノキなのでしょう。



  


樹木の強靭な生命力を感じずにはいられない、ミズナラの古木。



    

  


地すべり地帯の跡は、ダケカンバの若木が次々と発生しています。万座近辺では攪乱の後は、水気が多いところは通常、ダケカンバの一斉林になる---教科書的な植生遷移相です。

まだ1m位は雪があります。ただでさえ注意が必要な沢沿い、倒木が作る穴にも気をつけて…



  


ようやく、巨木の森に着きました。傾いた3本の木が入口です。



  


ここはウラジロモミの一斉林。熊池湖沼群は基本的に、本白根沢の土砂崩れによって成立したせき止め湖沼なので、一帯は全てダケカンバの一斉林になっても構わないはずです。しかし、万座の針葉樹の中で、ウラジロモミは最も水辺に強い樹種らしく、ダケカンバと似たような環境で一斉林が見られます。





そして、ここから本格的に巨木スタート。ハリギリの巨木は幹周400cm以上あります。



  


この樹皮がハリギリ、つまりは鬼タラッペだとは地元生まれ育ちでもわからないことが普通です。



  

手足に重傷を負わされ身動きできないケンシロウ
その胸に人差し指をゆっくりと突き刺しながらシンはユリアに自分を愛する事を強要しました。

「何本目に死ぬかな〜」

と、三カ所突き刺しましたがユリアの反発とケンシロウの挑発に業を煮やし、とどめを刺すべく四本の指をケンシロウの腹部に突き立てました!
その時!!



ダケカンバの巨木です。これも幹周400cm位あります。



    


ダケカンバは大きくなってくると、物によってはびっしりと緑色の苔が付いたりします。どうして、苔を排除しないのか?寒がりやさんだからですかね?





そして、見せないと信じてもらえない ミズナラ、正真正銘の三つ又の木 です。





根元からパックリと割れています。三次元世界で生きる私達的には「地面が動いた」から割れたのですが、こういうことって普通、あるのでしょうか。





Aパワー、ピラミッドパワーですね。降りてきますか?



      


中が空洞の樹木もゴロゴロしています。このあたりには、大木クラスのブナも結構あります。おや、昨年は豊作だったのでしょうか。枝先に殻斗(実の殻の部分)がたくさんついています。



  


腕を広げているようなミズナラ大木。座ると気持ちよさそうです。





そして今日のコースでは最大のミズナラ。10年程前の計測では、幹周りは470cmを越えて いた覚えがあります。




  




腕相撲は、適わんだろうに!! Σヽ(゚∀゚;)




  


出っ張ったぶ厚い樹皮。これも年輪と言えるでしょう。凄い、1cmで50年位あります。



  


池をひとつ越えたところにあるミズナラは、こう見えても一本物で、幹周は600cm以上あります。しかし、先ほどのミズナラを鑑賞した後では、これを最大と認定はしずらいものがあります。



    


万座川まで見に行きましたが、今日は渡るのはやめました。純然にコースの下見だけして帰ります。出べそのミズナラくん発見!出べそは、枝折れの修復だったようで、この自己治癒作用も見事です。



    


倒木の橋を渡って、熊棚を見て…そういえば、今年はこの森では熊棚がほとんどありません。ドングリが豊作だった年は熊棚が少ないらしいですからね。そして、目印の樹木が出てきました。





見てください、この表情を。宇宙怪獣ゼットン?いやカラス天狗、ダースベイダーかな?
このクロサルノコシカケが、不思議の森の出口としていたんでした…



    



今日、コメツガで最も大きかったのはこの木、まだまだあるはずです。ウラジロモミはもっと大きいのがあります。



  


コシアブラはこのサイズでも立派な大木です。樹洞を誰も使っていないようなら、ポンポン叩いて音遊び。太鼓のようにいい音がするのです。



    


かつてのゲレンデ跡付近は工事中で、新たに道が出来つつあるようです。その途中に、ウラジロモミの大木があります。これも幹周り400cmオーバー。



  


しかし、新しい道は車道設計らしく、随分な回り道なので、それを歩くのも時間的にきつく、ショートカットして急傾斜を登ることになります。あ、対岸に見えるのは銅粉の湯。万座温泉郷とは離れた場所にある硫黄泉で、プリンスホテルさんが所有している源泉です。使われていない源泉が万座にはまだあります。



  


カラマツの大木も一本あります。最後に、教科書のような倒木更新がありました。枯れて倒れた樹木の上に落ちた種が、笹に影響されずに日光を浴びて成長してくるのです。亜高山帯の笹地帯特有の更新です。


今日、下見してはっきり思いました。やはり、ここは惜しむことなく売るべきです。こんなに生命に満ち溢れた森は、そうありません。硫化水素ガスや万座川の急崖、ツキノワグマの生息地などの理由から、反対する人が多く、当時サラリーマンであった私は封印するしかなかった…ということを思い出しました。


ご安心ください。ミスター嬬恋村インタープリター&エコツアーガイドの私・赤木道紘がご案内いたします。或いは私が認めた最高のガイドがご案内いたします。



万座温泉 熊池巨木めぐりスノーシューは、めちゃくちゃ楽しい、探検スノーシューです。体験しておかないと絶対後悔します。このたび、浅間・吾妻エコツーリズム協会で本格的に売り出しを再開いたします。



万座温泉 熊池巨木めぐりスノーシュー
http://ecotourism.or.jp/snowshoe/manza_kumaike01/index.html






人気ブログランキングへ にほんブログ村 環境ブログ エコツーリズムへ にほんブログ村 アウトドアブログ 野遊び・森遊びへ にほんブログ村 アウトドアブログ 自然体験へ