万座温泉から白根山湯釜と地蔵岳コース下見



万座温泉から白根山湯釜と地蔵岳スノーシュー
http://ecotourism.or.jp/snowshoe/manza_yugama01/index.html


大雪騒動もほぼ収まったところで、今日はこのコースを下見&研修会を実施しました。



  


あの大雪から10日以上経過しましたが、まだスカブラ(強風によって雪面が波状になって固まる現象。シュカブラともいう)が大きく残っています。冬の南岸低気圧による大雪のあとは、激しい北西の風が吹きます。日本海側気候の影響を受ける、万座・白根では凄まじい風が吹いたはずです。そのためか、倒木もありました。



  


立生木ではなくて、枯死木だったようです。樹齢何年位なのか、折れた部分の年輪を見てみました。





何ですか、この狭さは! o(@.@)o



辺材部分なんて年輪幅0.2〜0.3mm位です。人差し指の第一関節までで100歳行ってます。結局、この樹木は直径40〜50cm位で樹齢500年です。これが亜高山帯の万座-白根付近の針葉樹の樹齢です。



  


五本指の樹木は神秘の森への入口です。セッケイカワゲラがもうたくさん出ていました。雪の上を歩きまくる不思議な虫、別名・雪虫です。

セッケイカワゲラ

セッケイカワゲラの体長は8〜10?、幅1?(成虫)ほどで、全身黒色でアリのようなハサミムシのような体型をしています。夏の間、幼虫は川底で眠っていて、秋になると落ち葉などを食べて急速に生長し雪がつもる頃に陸上にあがるのだそうです。
陸上にあがったセッケイカワゲラは、氷雪プランクトンと呼ばれる、雪の中の藻類や原生動物などを捕食しながら、ひたすら上流に向かって歩きます(その距離は20?にも達するという説もある)。
2月頃に交尾し雄は交尾後に死んで、雌は3月頃になると川の水面に産卵します。卵は流されて下流で幼虫となり休眠し、秋になると親虫と全く同じことを繰り返します。


  


雪の上に木くずで作った団子のようなものが転がっていました。興味本位で中を割ってみると、小さな卵のようなものが見えます。卵だとしたら、どんな昆虫が作ったのでしょうね。



  


展望所に到着。ここまでのルートなら、一般の団体様でも問題なさそうですね。樹木の間を抜けて、さらに上部へ。



  


雪庇が大きく割れています。この辺は雪崩るところではありませんが、厳重注意です。この上にまた大雪が降り、割れ目が隠された後の暖かい日は危険です。
急斜面出現。個人の少数のお客様ならいいのですが、中高年層の団体様の場合はどうするか…。足が上がるか、難しいところです。



  


今日は中高年の団体様のケースを想定して、上を目指さずに斜面を横断することにしました。やがて、かつての朝日山ゲレンデ・林間コースに出ます。





やっぱり…切り立った斜面地形を掘削して作ったR292、万座白根の地吹雪が続けば道路は埋まり、かつての斜面地形が現れます。



  


ここに滑落したら、タダでは済みません。今日は“アメ車”の異名を持つ、スタローン将太と一緒なので、雪をカットし道を作ります。





20分くらい頑張って、安全な道をつくりました。これなら、当日もそのくらい待ってもらえればご案内できますね。





R292の名物看板も、このくらいの高さになっていました。もしかしたら、10日前は看板の下部は雪についていたかもしれませんね。



  


  

さて、滑落防止の対策はとったものの、さらに安全策を施します。もう一本の登りルートでご案内することを考え、そのルートを降りてみました。こちらも大木もあるし、シラビソの樹冠もあるし、チョウセンゴヨウの木、天然カラマツ、ダケカンバの一斉林…上の尾根コースでは見られなかった自然相がもあります。久しぶりに通りましたが、これはなかなか良いですね。





シラビソの大木があります。向こうの尾根はトウヒとコメツガばかりでした。うん、これは両方を通るルートにして差し上げるべきですね。



  


しかし、電線がこんなに低い位置にあるのが気になりますね。これは触ったら感電してしまうのでは?写真は「こういうことをしては絶対にいけません」という写真でございます。決して真似されませんようにお願いいたします。


万座温泉から白根山湯釜と地蔵岳スノーシュー
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