本白根山にて女子中学生120名を自然学習トレッキング 引率ガイド
今日は千葉県のW女子中学校林間学校120名様の本白根山登山ガイドです。120名様に対して12名のガイドがつくという、林間学校にしては大変丁寧に自然観察をしたいとお考えでいらっしゃいます。これはやりがいがあります。おまかせください!
しかし前日に雨が降り、生徒には学校の運動靴しか持ってこさせていないので、先生方はとても心配されていました。ぬかるみに足を取られて転び、怪我をする可能性を考えていたのです。
なんとかその気になっていただき、登山を実施することになりました。コースは予定の鏡池周回コースではなく、展望所で折り返し帰ってくるピストンコースです。
本白根山探勝歩道で、いきなり見つけました。ハイブリッド・ゴゼンタチバナ です。いや、言い方が違うかな…?
そもそも、花は葉が変化したものです。このゴゼンタチバナの真ん中にはたくさんの小さな花があり、それぞれの花に雌しべ、雄しべ、花弁、がく、包(ほう)があるのです。その下にある4枚の白色花弁状のものは総苞(そうほう)といいます。
総苞は花の最も基部にあり、この下には花梗(かこう)、あるいは花柄と呼ばれる花序を支持する小枝のようなものしかありません。ですから、最も葉に近いものです。植物は可塑性に富んでいるので、総苞が気分で葉に戻るなんてことは、そう特別なことではないのでしょう。
しかし120名は長い!先頭の私は展望所まで来たというのに、最後尾はまだ空釜入口です。
展望所でパチリ。先頭の班は待たなくて楽ちんであります。
ガイドの市川勇気さん、木村多恵子さん、
橋詰将太さんです。足を挫いてしまった生徒にテーピングをささっと施せる対応力、いいね!
出発前に先生方から「おやつは何が良いか?」と質問されたので、思わず「アミノ酸」と回答したのですが、「ブドウ糖」を持たせていたのには感心しました。
ブドウ糖は私達が体を動かすエネルギー源として必要な成分で、特に脳はブドウ糖を基にして活動しているそうです。不足すると頭がボーッとしてきます。そういう状態だと、判断ミスを招いて事故が起こる可能性が高くなります。まずは、疲れたと感じた時はブドウ糖を摂取して「満足させた状態」にすることが先決です。
しかし、ブドウ糖は脳や筋肉の瞬発的なエネルギーや疲労回復には効果がありますが、長時間で効いてくるのはやはりアミノ酸です。筋肉や内臓に対して直接的に疲れを癒す効果があります。寝る前に飲むと翌日シャンとします。一番いいのは、両方を摂取することでしょうが、そもそも、自然観察学習トレッキングのレベルですから、ご飯だけで十分ではあります。
お昼ご飯を食べた後、弓池湿原にくり出しました。
弓池でpHを測りました。1882年噴火前には魚が泳いでいたという池。今はかなり中和されつつあります。だって、こうやってカルガモが泳いでいるのですから!しかも、毎年モリアオガエルが産卵していますし、池の中には藻も見えています。
お天気が回復して良かったですね!いい思い出になりますように…
これはおまけです。帰りに、草津白根パークサービスセンターの湯田さんに呼び止められました。いい物があるというので寄ってみると、先日、東京工業大学の調査で湯釜から採取した球形硫黄が展示されていました。これが厚く積もるとマットレスのようになりスポンジ状になります。ふーん、こんなものが湖底にあるんですね。