バラギ湖に下見に



週末に、バラギ湖のカンパーニャ嬬恋キャンプ場様から夜の自然観察の講師の依頼をいただきました。前回はタイミング良く、アカゲラが出てきてくれてラッキーでした(アカゲラにとっては起こされてしまい災難でした)が、毎回あのように野生動物に会わせられる訳がありません。しかもいつもの講師はトラップを仕掛けてネズミとか捕まえて見せるそうです…ズッコイ…では、蜜を塗ってクワガタムシくらいはありなのかな?ということで、赫々云々ありますが、地元ナチュラリストとして白羽の矢が立っている以上、受けないわけにはいきません。早速、下見に行ってきました。




  


普通に、サイクリングコースを時計回りに進みます。すると、上からこんな、オッサンのいびきのような声が聞こえてきます。
http://www.nationalgeographic.co.jp/animals/birds/great-egret.html
ダイサギの声です。湖の向こう岸に行ってしまい、よく見えません…




  


野鳥以外には特に生き物の気配はなく、湿原に降りてみます。木道脇の葦刈りをしてくれているものの、夜は少し薄気味悪そう…それでも、星空解説くらいはできそうですね。




  


さて、生き物を見つけられないので植物でも見ていきましょう。ヤマオダマキにソバナ。




  


この樹木のあたりが広いので、蜜を塗っておこうかと思います。
さらに回り込むと森の奥へと続く足跡が。熊かな?




  


思い切って湿原の中に降りてみます。しかし、足がやぶでうまく歩けません。夜は危険かも。フシグロセンノウが咲いています。




  


前にトビケラを観察した小川は、野草が茂って足元が見えず近づけません。戻る途中にあったのはシロネの群落。ヒメシロネならもっといい匂いがするのですが、残念です。




  


新芽が赤く、さらに白い粉がふいたように見える新芽の植物は何かな?ミズキっぽい葉をしています。オトコエシがあって、




  


オオバギボウシ、そしてチダケサシ。いやー生き物はどこへやら…ん?まてよ?




  


どうやら、このチダケサシの上でコガネムシが交尾中です。って、え!?下にいるメスが大きなセマダラコガネに見えるし、ところが上にいるオスは、小さなマメコガネのように見えます?そして、上にもうひと組いるペアは、なんだか逆になっているように見えます。ありゃま、この2カップル、間違えてドッキングしちゃったの?こんなことってあるのでしょうか…


カメラを近づけたら、片脚をググッと上げてきました。どうやら、威嚇しているようです。ハイハイ、訳わかんないからもう行きますよー。




  


ノリウツギとクサレダ




  


ツリフネソウとメタカラコウ




  


色の鮮やかなチダケサシをアップで撮ってみました。きれいですね。ワレモコウがもう、咲き始めています。




  


オカトラノオのたくさんありました。コースを変えて上のゲートボール場?に行くと、外来植物が多かったりします。




  


一本のモミの木を覗いてみると、おや、鳥の巣が。葉の多い針葉樹の中では、外敵に見つかりにくそうですね。まさか、現在は使っていないと思いますが…




  


カワラマツバと、大きく目立つオオウバユリ。




  


イケマが結構あります。イケマは渡り蝶アサギマダラの食草なので、幼虫がいると面白いと思いましたが、見つかりませんでした。しかし、あれ!?花がやっと咲いたところなのに、もう実ができ始めている?…うーん、これはびっくりしましたが、もしかすると、スミレなどに見られる、自家受粉の仕組みを持っているのかもしれません。蕾の中で自分の雄しべの花粉が雌しべについて種が出来るシステムです。この様な花を閉鎖花(へいさか)と呼びます。しかし、これは自然観察の現場での仮説です。一つだけ早く咲いた花があったのかもしれませんから。


ふう、とりあえず一回りしてみましたが、「夜の自然観察」に使えるネタは、かなり少ないですねー。夕方に歩いているから当然ですが、よし、次は暗くなってから歩いてみましょう。明日、またレポートしますね。






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