地蔵峠〜池の平湿原周遊〜地蔵峠コース 下見記録



このところ、池の平でのガイド依頼に、兎平(池の平駐車場があるところ)から地蔵峠まで歩いて降りるコースをご提案いただくことが多い。このコースは冬のスノーシューではおなじみなものの、地蔵峠から第四ロマンスリフトまでは何年も歩いていないので、池の平と合わせて下見をしておきました。




  


湯ノ丸自然学習センターのすぐ裏から登って行きます。まずは整然としたカラマツ林を通ります。こういう林が好きな人も多いことでしょう




  


ちょっと歩いて、道路に出て、また森に入ります。こういうところがいくつもあります。




  


ヒノキがポツリポツリと混じります。森林セラピー的にはこういう所で香りをいただけるのでありがたいです。そして、不思議な森がありました。美しいガレ地を通るのですが、そこに立ち寄ってみたところ、足元から水の流れる音が聞こえるのです。この場所で瞑想したい!本当にそう思いました。




  


第4ロマンスリフト降り場に着きました。この先は、冬にスノーシューで通る私の好きなコースです。雰囲気の良い天然林があります。





千手観音の様な、炎の燃え盛る様な姿のコメツガ。一本の幹から出ています。3か月ぶりだね、元気だった?




  


カラマツ母樹林を抜けて、兎平へ。ここで看板を目にしました。湯の丸高峰林道は午後5時で通行止めになるそうです。あまり遅い時間に歩かないので気がつきませんでした。ん?朝は何時に開くのかな?




  


私の好きなコースは、兎平から時計と反対周りに進むコース。先に尾根道を通ります。階段を上って森を抜けるとすぐにある湿原の場所では、子どもたちに何か森のお話を聞かせたい場所です。ところが、花はまだ咲いていませんでした。今年の春は寒く、山の花の開花がずいぶん遅れています。




  


少し登って雷の丘へ。ここは本当に雷がよく落ち、そのためか転がっている石が磁力を帯びています。




  


この辺りの森はどういう訳か大きな樹がありません。三方ヶ峰火山の噴火が終わってからとても長い年月がたち、湿原ももう森林へと遷移しそうな状況だというのに、なぜ大木が無いのか不思議です。ただ単純に稜線で風が強いからでしょうか…。雲上の丘広場に続く緩やかなガレ地の道を登ります。




  


雲上の丘広場は広いので、足元の火砕岩のお話をしたり、湿原方面を見て火山の解説をしても良いでしょう。浅間山も見えています。




  


ピグミーの森と呼ばれる森を抜けて、断層の谷間を抜けて、




  


見晴岳に着きました。冬はここから佐久平の街並みと八ヶ岳の風景が見えてとても気分が良い場所なのですが、グリーンシーズンはもやでよく見えません。




  


見晴コマクサ園。コマクサの開花はまだでした。





この少し先に、池の平湿原を鳥瞰できるとてもいい場所があります。




  


湿原の真ん中に、草がドーナツの様に広がっている場所がありました。ミステリーサークルの様です。近くにピッキオのスタッフがいらっしゃったので見解を聞くと、ただ単に植物が外へ外へと広がっただけではないかとのこと。ガンコウランなんかによく見られると仰いましたがなるほど、そうかもしれませんんね。右の道を進み、




  


ちょっとだけ森を通り、三方ヶ峰に着きました。ここも、コマクサが咲いていなく、見通しが良くない今の時期ではあまり見所がありません。




  


それでも、その先にある、森の中を抜ける木道が雰囲気が良いです。「おとぎの森」と名前が付いています。




  


そして、小さな湿原に出ます。兎平から登ったすぐの場所にも小さな湿原がありましたので、三方ヶ峰火山はいくつかの火口を持った複合火山だということが解かります。木道を進み、メインの湿原へ降り進みます。




  


この、降りるところの左にある不思議な岩。どうみても水流の痕跡にしか見えません。小さなポットホールもできています。





鏡池から開放口方面を望みます。この場所から望遠レンズで撮れれば、とても広々とした写真になるのでしょうね。




  


食事休憩で使う場所の状況をチェック。左が「忠治の隠岩広場」、右が「グリーン広場」。「忠治の隠岩広場」の方がイスが多い様に見えました。広さは「グリーン広場」の方があるかも。




  


兎平への登り道は舗装されています。ちょっとこれはやりすぎの様な気もしますが、ここまでやってこそ、観光客誘致に成功しているのでしょう。駐車場から地蔵峠へ降りて行きます。




  


カラマツ母樹林を抜けると、まるでスキー場跡地の様な場所に出ます。ここは特に立入禁止の看板もないし、自由に動けそうです。ストレッチやヨーガができそうです。




  


この先は私の大好きな亜高山帯極相林です。しかも下層植生に笹無し。ゆったりとした天然林に癒されます。




  


少しぐらいなら横にそれても良いでしょう。観察しやすい場所にあった倒木で、倒木更新の様子を見ます。





いつまでもここに居たくなる森。厳かでありとても優しい。ここにいるだけで心身のバランスは向上し、荒ぶる心は穏やかになります。




  


登りの際に聞いた、ガレ地で岩の下を流れる水の音。その水流は、その先で湧水として地表に出ていました。きっと綺麗な水なのでしょうね。最後のカラマツ林は、林道を遠回りする形になるので、実際には通らないかもしれません。それでも、上部で見たカラマツ林よりも、こちらの方が整ってはいます。




やはり、兎平から地蔵峠に降りる道は、とても良い癒しの道でした。池の平周回だけではもったいない。ぜひこのコースでお連れしたいと思いました。近いうちに協会の登山コースにも追加したいと思います。




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