草津で放射能測定、太子火砕流地層の古木



今夏の群馬DC商品の一つ、草津未知体験(摘み草料理体験ツアー)が間もなく始まる。


野外で草を採取して食べるイベントは、放射能を測定してからでないとまずいという事で、早川先生が心配して放射能を測定しに来てくださった。


(早川先生の測定器)
CLEAR-PULSE社 環境放射線モニター A2700型 Mr.Gamma
http://www.clearpulse.co.jp/mr_gamma/index.html


早川先生の『私の子どもに渡す放射能対策指針』
http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-403.html


※農産物は0.25 μSv/h(マイクロシーベルト毎時)、野外活動は0.5 Sv/h 以上で危険ラインだという。地上1メートル地点で測定する。




  


草津セミナーハウスから出発。コアジサイの花がきれい。




  


私が到着した時には、すでに測定が始まっていた。屋根の水が落ちる軒下部分は、高い数値が出ているところもあった。やはり水の流れが関係している。
管理人さんが温湿布などに活用しているビワの樹。冬は室内で育てているそうだ。




  


まずは中澤畳店さんの土地で測定。ここはお客様は連れて来ないが、スタッフが採取する可能性があるところ。しかしここが最も高い数値で0.221μSv/h(地表1m地点)が出た。測定器のすぐ下に成長したヤマウドがあったからでもある。
ちなみに、地面に置いてみると数値はもっと上がってくる。地表では0.25Sv/hを少し超えた。




  


ところで、足元の名も知らぬ植物が気になる。葉緑素がしっかりできて葉が青々とする前に、植物が本来持っている色が出ているとすると、この植物は紫色の色素を持っているという事か?藍染で使われるタデアイは、この辺の気候だと自生は難しいのだが、タデ科の植物でタデアイの代用となる植物は無いか?と、思わず探してしまっている。





ミゾソバは茎が赤い。秋にはもっと赤くなる。タデアイもそう。タデアイはさらに枯れると葉が青っぽくなるが、ミゾソバはどうだったろう?




  


綿貫ペンション前の採取予定地に到着。このあたりで0.217Sv/h。
まだまだ知らない草がある。花が咲けば同定できるのだが…




  


あ、ゴマナかな?たぶんそう。花が咲いて同定できてから食べようかな。
ミズヒキの葉はどうしてこのような模様になったのだろう。




  


参加者に座っていただき、摘み草体験ツアーと植物の恵みについてお話ししようとしている場所がここ。0.173μSv/hで最も低かった。
サンショウのそこそこ大きな樹があったので、この葉を少しいただくとしよう。




  


帰り道、テルメテルメ敷地内に30万年前の古木があるというので見に行った。

テルメテルメ工事の時に地面から出てきたもの。30万年前にあった白根山の太子(おおし)火砕流の地層にあり、そのかけらが今も根に付着している。




  


早川先生によると、太子火砕流草津大地を200m〜300m覆い尽くしたという。そんな大きな噴火は、浅間山の地層では見られない。つまり、若い時は浅間山より凶暴だったってことね。

それにしても凄い年輪の細かさだ。まるでヤクスギのよう。ただし、太子火砕流は早川先生のHPでは37万1000年前となっているので、当時の氷河期の状況は、

  • 47万年前-33万年前 ギュンツ氷期
  • 33万年前-30万年前 ギュンツ・ミンデル間氷期
  • 30万年前-23万年前 ミンデル氷期


と言われているから、ギュンツ氷期の樹木である可能性が高い。年輪が3年で1mm位のところもあったが、かなり寒かったのだろう。ではやはり針葉樹だ。樹種はカラマツだったら面白いかも。でも、ちょっと違うかな。





終わってから、きんだいペンションに行って和実さんに報告。とにかく、今夏の草津未知体験(摘み草料理体験ツアー)で摘み草をする場所は、2011年7月2日現在、地上1m地点計測で0.173μSv/h〜0.221μSv/hだった。この数値は、厳しい早川先生の指標でも、摂食をできる数値だ。


実はかなりホッとした。よし、どんどん準備していこう!