みやぎ白石蔵王スキー場視察

(1月25日−26日の覚え書き)
NPO法人で経営するスキー場とはどういうものなのか?…ということを視察しに、バラギ高原観光協会の皆様と、みやぎ白石蔵王スキー場に下見に来た。


みやぎ白石蔵王スキー場
http://www.nposki.com/


 


元々は民間企業がスキー場の経営をしていたが、経営が破綻し、市に対して市営または第三セクター方式で継続を要請するも財政的に余裕がなかったために、さまざまな形態での経営を模索した結果、市が施設を所有し、スキー場の管理運営はNPOに委託する方式が取られた。1999年、全国で始めてのNPO法人によるスキー場経営がなされた例である。


今年は子どものリフト券を思い切って一律1,000円にしたところ、入場者数はかなり増えたとのこと。もちろん、薄利多売方式なので売り上げはそんなに増えている訳ではない。


 


最初に職員の遠藤さん、次に事務次長の川村さんが説明してくださった。お二人は破綻した前の会社からそのまま継続して採用になった。給料の大幅カット、徹底したコスト削減の担当者となるなど、厳しい条件を受け入れ、白石市唯一のスキー場を市民と共に守り存続させる道を歩んだ。なんとも美しい話で眩しすぎる。


その後、今日のお宿、鎌先温泉・木村屋旅館にチェックイン。こちらのご主人にインタビューさせていただいた。このご主人こそがNPO法人不忘アザレアを立ち上げた人物、木村孝事務局長さんだ。


鎌先温泉 木村屋旅館
http://www.kimurayaryokan.co.jp/


 


実際にはこちらの宿にはスキー場利用客は全くいなく、しかも木村さんはスキー場経営は全くの素人。そういう完全な第三者の立場から切り込んでいったのだという。凄い人がいたもんだ。


入会金で集まった800万円を定期預金し、それを担保に借り入れを起こして経営資金にあてたり、地域の有力者に後ろ盾になってもらっての資金繰りなど、いろいろと大変なご苦労をされているようである。


 


翌日は、まずはこのエリアで最も大きい、みやぎえぼし蔵王スキー場の様子を見に行った。しかしそれでも、パルコール嬬恋スキー場よりも一回り小さい。


みやぎえぼし蔵王スキー場
http://www.eboshi.co.jp/wp/


 


ゴンドラで山頂へ。ゲレンデを視察するためにスキーも持って行く…ことになっていたはずなのに、皆さんほとんど持ってこられなかった。その状況で滑るのは気が重い…


 


次に、みやぎ白石蔵王スキー場に移動。全部のリフトに乗り、おおよそのゲレンデ状況を把握する。平日なのに結構スキーヤーの姿が見えるのは、自衛隊の方々が演習に利用しているから。この日も数百人が見えていて、かなり大きな柱になっているようだ。


 


今年はこちらは雪が多く、圧雪が間に合わない…様なことを川村さんが仰っていたが、確かにこの日も圧雪は一部のみだった。なんだか少年期、北海道のスキー場で滑っていた頃を思い出す。元々昔は、ゲレンデの圧雪はあまりされていなかった。だからまだ踏み固められていない午前中〜昼頃の雪面状態は複雑微妙で、スキーのコントロールに苦労したもんだ。


遥か地平線上に太平洋が見えている。太平洋に向かって滑り降りるシチュエーションは初体験。アザレアコースは気持ち良く滑れたが、水引コースでは思いっきりすっ転んだ!


 


最後にセンターハウスで昼食を食べる。ここの昼食はラーメン600円、カレー600円、牛丼650円…と、とてもリーズナブル。「コンビニの弁当を持ち込まれるくらいなら」と、大幅な値下げに踏み切ったそうだ。


私は名物のうーめんを注文。小麦粉と食塩と水だけで作っているそうだ。食べての感想は…そーめんの太いバージョンだと思ってくれれば間違いありません。


奥州白石温麺共同組合
http://www.shiroishi-umen.com/top.html