2010 火山砂防フォーラム



火山砂防フォーラムが嬬恋村で開催された。火山砂防フォーラムとは、平成3年雲仙普賢岳噴火対策災害を契機とし、活火山周辺に位置している自治体首長が委員会を組織し、国土交通省砂防部の支援の下、火山噴火対策等について情報・意見の交換を行うことを目的に毎年1回開催している。


20回目の節目となる「2010火山砂防フォーラム」は、日本有数の活火山「浅間山」を舞台に、このほか、火山を活かした地域の活性化に向けて多角的な意見交換を行った。


 


嬬恋村では浅間山の噴火の歴史や景観の魅力を説明できる人材を育成するために浅間山学習会を今後実施していこうと考えている。今年は2回実施した。まずは嬬恋村役場総務課課長補佐の加藤康治さんが発表した。


  


次に私が、参加者を引率・指導したインタープリターとして当日の説明と、これまで住民の浅間山への意識はどうであったのか、そして今後どうあるべきかの発表をさせていただいた。嬬恋村を象徴しているはずの浅間山。しかし浅間山との関係が希薄になってしまい、いつしか誇りの浅間山は、怖いような、目をそらしたくなるような山となってしまっている。これには、法律やら規制やらでお気軽に登れなくなってしまったせいもあると思う。浅間火山によってつくられたこの嬬恋風景に誇りを持ち、住民はもっと積極的に浅間山のことを学習し説明できるようになってほしい。そうすることで、「この嬬恋でがんばっていくんだ」というような郷土愛が育まれ、それが次世代へと引き継がれていく。好きな嬬恋に企業を誘致したり、また嬬恋で雇用をつくるために起業したりということが地域振興ならば、住民が嬬恋のことを好きにならなくてはならない。だから浅間山のことをもっと知る必要があるのだ。




第二部は【火山地域のインバウンド拡大に向けて】



先日、荒牧先生がご案内した桐谷エリザベス様がゲストに、そしてシャウエッカー・ステファンさんは映像でご出演された。お二方、お元気そうでなによりです。


 


最初、熊川栄村長が、火山砂防フォーラムで、インバウンドによる嬬恋村旅行者誘致を取り組み発表しようと仰った時は、このフォーラムが防災に傾倒している性質上、ちょっと無理があるのではないか?と思ったが、終わってみて大成功だった。嬬恋を観光の村として定義し伸ばして行こうとする姿勢をはっきりさせることができたし、この時代の旅行マーケットを正しく見据えていたと思う。熊川村長の英断に感服した。


 


その他、会場には嬬恋郷土資料館所有の浅間火山や噴火の資料や、国土交通省の資料、気象庁の資料などが展示されていた。私は雲仙普賢岳の火山弾がとても気になっていた。袋から出して触ってみたい〜