万座温泉〜白根山湯釜ガイド



今日はお客様たってのご依頼で、万座温泉から白根山を目指すことになった。通常は案内していないコースなのだが、お客様の年齢、体力、雪山に対する畏敬の念などを確認したところ、このカップルなら大丈夫であろう。お受けすることにした。皆さんは真似しないでほしい。かつて行方不明者も出ているコースである。

スタートしてからしばらくは牧干俣線の道路上を歩く。今日は天気はいいのだが、昨日雪が降っている。果たして地蔵岳山頂まで行けるかな?

道路標識、ミラーは雪でここまで埋まっている。30分ほど歩いてから、いよいよ森に入る。さて、ここからが本番。


  


このコースは、R292分岐点に行くまでの間に数箇所キツイ登りがある。ここをクリアできれば白根山地蔵峠に連れて行ける。…うん、なんとか大丈夫そうだ。若いっていいなあ。

頑張ると、このような素晴らしい風景に出会える。いい顔をしていらっしゃいますね!


  


景色の良いところは気分はいいのだが、その分、太陽光線をもろに受けることになる。紫外線対策は必要かも。

R292分岐から白根山までの道は、なかなか写真が絵になる。

そしてようやく湯釜に到着。お疲れ様でした。よく頑張りましたね。

でも地蔵峠には帰りのバスの関係で間にあわなさそう。ここで戻ることにした。

雄大な景色に抱かれ、思わず寝転んでしまいたくなる。気持ちよさそう。


  


白根山からの帰りのルートは、方向を間違えれば硫化水素ガスの出る沢に降りていくことになる。素人は絶対に真似をしてはいけない。

プロが案内すると、このような素晴らしいところに出て、お茶タイムを楽しめます。このような快感度の高い地形をコンケイブ地形という。

ご夫婦はここでかなりの時間を過ごし、万座の自然とシンクロしていました。空の写メを撮っているあたりが奥様の感動の大きさを物語っています。


  


最後に、ゆったりとした亜高山帯針葉樹極相林を降りてくることになる。冬でもわかるほどの根上がりの樹がたくさんあり、この森を横切ることも、このコースに様々な林相を持たせ、快感度が高まるのだ。

一本の樹から五本の幹が出ている。三本だと神様がお休みになる樹というが、五本はいったいどなたが?

広けた斜面に出ると、このツアーもそろそろ終しまいです。約4時間のツアー、大変お疲れ様でした。お二人のような天真爛漫なご夫婦をガイドできて幸せでした。またいつか、森でお会いしましょう。